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サルコイドーシス(ベック病、ベック類肉腫、ベニエ-ベック-ショウマン病)の症状と原因

症状 - どんな症状がでるか

潜伏期間と初期症状

多くの場合、自覚症状がなく検査などで発見されます。
全身症状としては、全身倦怠感や発熱などがあらわれます。
特異的な臓器の症状があり、呼吸器では咳やたんや呼吸困難などが、眼ではかすみや飛蚊症、まぶしさ、ぶどう膜炎などがあげられます。心臓では不整脈や心不全などが、皮膚症状では皮疹など、神経症状では知覚や運動障害、意識障害、痙攣、性格変化、尿崩症など、筋症状ではミオパチーや筋腫瘤や筋力低下などがあげられます。
また、その他にも黄疸、腎結石、耳下腺腫脹表在リンパ節腫脹などがおこることがあります。
他の症状がある場合でも自然に改善する場合があります。

進行時の症状

肺の場合は進行しても自覚症状がほとんどありませんが、まれに「肺繊維症」を引きおこしてせきや息切れなどの症状がでることがあります。
眼の場合は白内障,緑内障,ドライアイなどの合併症率が高く、約3%の人に失明がおきているといわれています。
心臓の場合は意識消失がおこることがあります。

疫学 - かかりやすさ、かかりやすい人

かかる割合(罹患率)

人口10万人あたり1.7人といわれています。
※難病センター 2015年度

年齢によるリスクの上昇度合

男女ともに20歳代と50歳代以降に多く、男性は若年者、女性は高齢者に多い傾向があります。

原因や遺伝の影響 - 病気になる理由

原因は不明ですが、リンパ球、特にTリンパ球の活動が活発になり、この細胞が作り出す物質によって、マクロファージ細胞が刺激されて過敏反応をおこすために肉芽腫病変ができると考えられています。
最近の研究では、サルコイドーシスの約80%の方の病変部肉芽腫内にアクネ菌が局在していることを証明したという報告もあります。
一般的にサルコイドーシスは遺伝しないと考えられており、同じ家族で発症した例はごく少数のみ報告されています。

分類 - 病気の種類や段階

重症度の分類は、侵されている臓器の数や治療の必要性、サルコイドーシスに関連した各臓器の身体障碍の程度の3項目の合計スコアにより4つに分類します。

【項目別スコア】
■臓器数
1または2臓器病変:1点
3臓器病変以上または心臓病変合併:2点

■治療の必要性の有無
治療なし:0点
必要性はあるが治療なし:1点
治療あり:2点

■サルコイドーシスに関連した各種臓器の身体障害の認定の程度
身体障害なし:0点
身体障害3級または4級:1点
身体障害1級または2級:2点

【項目別スコアの合計による重症度の分類】
■重症度I:合計スコアによる判定が1点
■重症度II:合計スコアによる判定2点            
■重症度III:合計スコアによる判定3点または4点     
■重症度IV:合計スコアによる判定5点または6点   

【臨床分類】
■慢性サルコイドーシス:典型例で、発見されたときにすでに多臓器にまたがり慢性化しているもの。
■急性サルコイドーシス、亜急性サルコイドーシス:非典型例で、結節性紅斑、Lofgren症候群、Heerfordt症候群などがある。
■特異的病変:臓器特異的な症状のもの。侵された臓器ごとに症状がおこること。
■非特異的病変:非特異的な症状のもの。侵された臓器とは無関係におこること。

【その他の皮膚病変】
■皮膚サルコイドーシス:皮膚症状のみのもので結節型、局面型、びまん浸潤型、皮下 型、その他の型がある。 
■瘢痕(はんこん)浸潤:外傷など外的刺激を受けた部位に生じるもの
■結節性紅斑::淡紅色の有痛性皮下結節で下腿に生ずるもの。

検査 - 病気の特定方法

血液検査 病気の有無

サルコイドーシスを疑う血液検査の検査所見として、血液中のアンギオテンシン変換酵素(ACE)やリゾチームという酵素の値が高くなることがありますい。また、その他、ガンマグロブリンやカルシウムの値の確認をおこなうことがあります。

生検 確定診断

疑わしい病変の一部分をメスや針などで切り取って、顕微鏡などで詳しく調べて病気の診断を行うためにお行います。特に菌や腫瘍の存在を調べることを目的としています。
サルコイドーシスの場合、類上皮細胞肉芽腫の有無などを確認します。一般的には、皮膚や筋肉や表在リンパ節などは、通院で生検ができますが、目や心臓、肝臓、脳、脊髄などの体の奥にある臓器の生検は入院が必要になることもあります。また、肺の生検を行う場合は、気管支鏡を用いることが一般的です。

尿検査 病気の有無

尿中に含まれる成分を調べることにより、腎臓や膀胱、尿路などの臓器の異常を調べることのできる検査です。尿検査では一般的に、色や比重、PH、蛋白、糖、ウロビリノーゲン、潜血、ケトン体、比重、亜硝酸酸塩などの成分を調べます。
細長い、スティック状の試薬を染み込ませた尿検査紙を使用して、その色の変化をみることにより、尿の成分に異常がないかどうかをおおまかに調べることができます。
早朝以外の、随時採取される中間尿を検査用に使用することが多いです。
また、異常がみられた場合、さらに詳しく検査を行うために、尿沈渣の顕微鏡による検査を行うこともあります。尿を遠心分離機にかけ、沈殿した成分に赤血球や白血球、細菌、そのほか異常な細胞などがみられないかを観察します。

CT検査 (画像検査) 病気の有無

からだの内部に20分ほどエックス線の照射を行い、からだの内部を輪切りにした断層撮影を行うことで、撮影した画像を元に診断を行う検査です。
必要に応じて造影剤を使用して検査を行う場合もあるため、ヨードアレルギーのある方は、あらかじめ医師に申しでるようにしましょう。
また、磁気を使用しないため、体内にペースメーカーなどの金属が入っている方も検査ができますが、エックス線を使用した検査のため、ごく微量ながらも放射線被爆をともないます。食事制限が必要な場合もありますので、事前に確認しておきましょう。
この検査は、胸部を撮影し、肺の細かい病変を調べ、肺門リンパ節腫大や粒状の特徴的な影があるかどうかを確認することができます。胸部エックス線検査を行なった結果、胸部の病気が疑われたときに行います。

エックス線検査 (画像検査) 病気の有無

エックス線を胸部に照射してからだの中の臓器や骨などの状態を画像に記録し確認する検査です。一般にレントゲン撮影ともよばれます。ごく微量ながらも放射線被爆をともないますが、からだへの負担が少ないため、広く行われる検査法です。肺門リンパ節腫大や粒状の特徴的な影があるかどうかを確認することができます。

PET検査 (ポジトロン断層撮影) 病気の有無

ブドウ糖に似た物質(FDG)を体内に投与し、FDGを多く取りこんでいる部位を特定する検査です。悪性リンパ腫の細胞が正常な細胞に比べて、ブドウ糖を取り込みやすいという性質を利用して、悪性リンパ腫によるからだの変化が隠れている部位を発見します。

肺機能検査 (呼吸機能検査) 病気の有無

スパイロメーターまたはピークフローメーターとよばれる医療機器を用いて肺機能、呼吸機能を調べる検査です。大きく息を吸ってできるだけ強く吐きだした際の呼気の流速や排気量をグラフ化し、カーブの形状を確認することで、複数の呼吸器疾患の中から、病気特有の検査所見がみられないかどうかを確認します。
検査の際には、鼻から空気が漏れないようにノーズクリップをした状態で、呼吸管をつなげたマウスピースを口に加え、検査技師による、吸って~吐いて~の掛け声に合わせながら行います。一般的に10分くらいで検査は終了します。

肺機能検査 (呼吸機能検査) 病気の有無

スパイロメーターまたはピークフローメーターとよばれる医療機器を用いて肺機能、呼吸機能を調べる検査です。大きく息を吸ってできるだけ強く吐きだした際の呼気の流速や排気量をグラフ化し、カーブの形状を確認することで、複数の呼吸器疾患の中から、病気特有の検査所見がみられないかどうかを確認します。
検査の際には、鼻から空気が漏れないようにノーズクリップをした状態で、呼吸管をつなげたマウスピースを口に加え、検査技師による、吸って~吐いて~の掛け声に合わせながら行います。一般的に10分くらいで検査は終了します。
病期の進行とともにガス交換障害を示す割合および程度は強くなるといわれています。

心電図検査 (12誘導心電図) 病気の有無

心臓が活動しているときに流れるわずかな電流を測定することで、心臓の機能が正常に働いているかどうかを調べるための検査です。
心臓が全身に血液を循環させるために、その筋肉が拡張と収縮を繰り返すときに、微弱な活動電流が発生させます。心電図検査では、その電流を波形としてあらわすことで異常がないかどうかを確認します。
左右の手足と胸の計10ヶ所に電極をとりつけ、ベッドに横になった状態で検査を行います。検査は数分で行い、特に痛みをともないません。
心臓の近くに肉芽腫ができると、不整脈が誘発されることもあるため、その確認などのために検査が行われます。

超音波検査 (画像検査) 病気の有無

プローブとよばれる読み取り装置を胸に当て、超音波の反射により映しだされる画像により心臓の状態を確認します。胸の部分にゼリーを塗って検査を行います。心臓超音波検査、心エコー検査などともよばれます。
この検査では心臓の動きや形、壁の厚さ、弁の動きなどを把握することができます。また、カラードプラー法という方法で血液の流れる様子も同時に評価することができます。心臓の内部で流出路狭窄がおきている部分がないか、心臓の動きに制限がおきていないかなどが確認されます。
サルコイドーシスにおいては、炎症活動期の浮腫をともなうリンパ球浸潤や、類上皮細胞肉芽腫による病変部の心室壁肥厚と壁運動低下の有無を調べます。

ガリウムシンチグラフィ (核医学検査) 病気の有無

ガリウムという放射性薬剤を投与した2~3日後にガンマカメラで撮像し、悪性腫瘍の診断や発熱の原因を調べる検査です。この放射性薬剤は腫瘍や炎症に集まる性質があるため、この分布を確認することで、腫瘍や炎症がどの部位にあり、どの程度進行しているかをある程度調べることができます。
ガリウムは数日間ほど腸にとどまってしまうため、検査の前日に下剤を飲む必要があります。検査当日はとくに食事の制限はありません。また検査は数分程度で終了しますが、ドーム型のカメラに入って撮影するため閉所恐怖症の方は事前に医師に伝えておくとよいでしょう。撮影中はからだを動かせませんが呼吸や小さな咳は問題ありません。

気管支鏡検査 病気の有無

肺の病気の診断を行うための検査です。
気管支ファイバースコープを気管支に挿入し、直接画像を確認します。その際に、痰を採取したり、気管支と肺を生理食塩水で洗浄し、その液を採取したものや組織を採取して検査することもあります。
検査の直前は食事を抜き、入れ歯のある場合は外しておきます。また、飲んでいる薬があれば、事前に医師に伝えましょう。検査ではまず、唾液や痰などの分泌物を減らす硫酸アトロピンと鎮静剤のペンタジンを筋肉注射します。次に、局所麻酔剤キシロカインで喉と気管の麻酔を行います。霧吹きのように噴霧することで気管の中まで麻酔します。検査中も適宜麻酔を追加し、痛みを最小限に抑えます。

サルコイドーシスになった人の様子や痛みなどの自覚症状は?

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60代女性の家族(この人の治療体験)

予後 - 治療の経過と再発

治療後フォローと再発

経過観察により治ることが多いですが、日常生活に支障が出るなどの理由で治療を行った場合、治療後も治療薬により再発する可能性が高いため、二次治療薬の使用や常に経過観察を行うこともあります。
高齢になり発症する場合や臓器病変が改善しても全身症状が長引くこともあります。
発病や悪化にストレスが関係している可能性があるともいわれているため、ストレスをかけない規則正しい生活をすることが必要です。また十分な食事や睡眠を心がけるようにする必要があります。

合併症と転移

発症部位により合併症は異なります。
心臓の場合は不整脈を、他の臓器ではシェーグレン症候群、甲状腺 機能異常、過敏性肺炎、帯状疱疹、尿路結石などを合併する可能性があるとされています。

サルコイドーシスを経験した人からのアドバイス

はっきり原因もわからない病気で 、進行も心配ですが、あまり気にしすぎるのも良くないので、アュールヴェーダなどの自然療法...

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参照元:(難病情報センターhttp://www.nanbyou.or.jp/entry/110(閲覧日:2016年4月18日),サルコイドーシスの診断基準と診断の手引き―2015日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会http://www.jssog.com/www/top/shindan/shindan2-1new.html(閲覧日:2016年4月18日),医薬品医療機器総合機構Pmdahttp://www.pmda.go.jp/(閲覧日:2016年4月18日))

治療ノートは診療ガイドラインや厚生労働省のウェブサイトからコンテンツを作成しております。情報の正確性、治療法の選択肢の幅には細心の注意を払っておりますが、間違いを見つけた方、別の治療法をご存知の方は、お問い合わせフォームよりお知らせ下さい。実際の治療は医師とよく相談したうえで行ってください。

治療ノートの編集方針

更新日:2016年12月27日