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腎細胞がん(腎がん)の症状と原因

症状 - どんな症状がでるか

潜伏期間と初期症状

特徴的な初期症状が少なく、健康診断やほかの疾患の検査でたまたま発見されるケースが多いとされています。また、腫瘍が大きくなるにつれて、血尿がでたり腹部のしこりに気が付く場合もあるといわれます。

進行時の症状

がんが全身に広がるにつれ、食欲不振、体重減少、貧血、発熱といった全身症状があらわれることが多いです。また、腎細胞がんは血液を産生する働きをもつ物質などをつくりだしてしまうため、多血症、高血圧、高カルシウム血症などが引きおこされることがあります。また、多くはありませんが、進行した場合に腹部やわき腹のしこりができたり、背中やわき腹、腹部に不快感や痛み、血尿などがみられることもあります。

疫学 - かかりやすさ、かかりやすい人

かかる割合(罹患率)

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年齢によるリスクの上昇度合

50歳~70歳代にかけてかかりやすく、高齢の方ほどかかる割合が高い傾向にあります。また、男女比は2~3:1とされています。

原因や遺伝の影響 - 病気になる理由

肥満と喫煙による影響が高いとされています。
他にも、職業や環境により、発症のリスクが高められる場合があるとされ、石油由来の有機溶媒(トリクロロエチレン)やカドミウム、アスベストなどがあげられています。
また、中枢神経系血管芽腫を合併するフォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病や、自然気胸、顔面皮膚の小腫瘍をともなうバート・ホッグ・デューベ(BHD)症候群などの、常染色体優勢遺伝性の疾患をもつ方や家族歴がある場合など、遺伝的に腎細胞がんを発症しやすい場合があるとされています。
現在では使用が制限されているため、ほとんどありませんが、フェナセチン含有鎮痛剤という薬が腎細胞がんの発症の要因になるといわれています。

分類 - 病気の種類や段階

【種類】
腎細胞がんは、がん細胞を顕微鏡でみることにより、おもに以下のように分類されます

■淡明細胞がん
■顆粒細胞がん
■嫌色素細胞がん
■紡錘細胞がん
■嚢胞随伴性腎細胞がん
■乳頭状腎細胞がん

【ステージ(病期)】
腎細胞がんは、腫瘍の大きさや転移の有無によって4つに分類されます。

■I期:腫瘍の大きさが7cm以下で腎臓内にとどまり、かつ腫瘍部位と直結しているリンパ節(所属リンパ節)への転移や遠隔転移がないもの
■II期:腫瘍の大きさが7cmをこえているが腎臓内にとどまり、かつ腫瘍部位と直結しているリンパ節への転移や遠隔転移がないもの
■III期:腫瘍は腎臓内にとどまり遠隔転移もみられないが、所属リンパ節への転移が1つあるもの
あるいは、遠隔転移はみられないが、腫瘍が腎静脈へすすんでいる(または、副腎や腎臓周囲の組織に広がっているが骨筋膜をこえず)、所属リンパ節への転移がない(または1つのみ転移がある)もの
■IV期:遠隔転移はないが、所属リンパ節転移の有無に関係なく腫瘍が骨筋膜をこえて広がっているもの
腫瘍の大きさに関係なく、所属リンパ節への転移が2つ以上で遠隔転移はみられないもの
遠隔転移がみられるもの

検査 - 病気の特定方法

尿検査 重症度の確認

尿中に含まれる成分を調べることにより、腎臓や膀胱、尿路などの臓器の異常を調べることのできる検査です。尿検査では一般的に、色や比重、PH、蛋白、糖、ウロビリノーゲン、潜血、ケトン体、比重、亜硝酸酸塩などの成分を調べます。
細長い、スティック状の試薬を染み込ませた尿検査紙を使用して、その色の変化をみることにより、尿の成分に異常がないかどうかをおおまかに調べることができます。
早朝以外の、随時採取される中間尿を検査用に使用することが多いです。
また、異常がみられた場合、さらに詳しく検査を行うために、尿沈渣の顕微鏡による検査を行うこともあります。尿を遠心分離機にかけ、沈殿した成分に赤血球や白血球、細菌、そのほか異常な細胞などがみられないかを観察します。

血液検査 重症度の確認

採血により採取した血液を遠心器にかけて、血清という上澄み部分の液体成分を化学的に調べることで、肝臓や腎臓などの臓器の状態や、栄養状態、その他の病気の兆候などを推測することができます。また、血液中の白血球、赤血球、血小板の数を調べます。
また、多血症、高カルシウム血症、肝機能異常などの血液検査の所見を機に発見されることもあります。

腎生検 病気の有無

細胞または組織を採取して、腎細胞がんの徴候がないかどうかを顕微鏡で調べる検査です。特に、小さい腫瘍の場合、良性腫瘍と鑑別するために、腫瘍部分に針を刺して組織を採取することがあります。
画像診断により、腎細胞がんが疑われる場合などに行われることがあります。

超音波検査 (画像検査) 病気の有無

超音波をからだに当てることで、臓器や組織にぶつかり、はね返ってくる信号を受信することで、臓器などの様子を画像化する検査です。エコー検査とよばれることもあります。
組織の状態によって反射して戻ってくる信号が変化したものが画像に映しだされるため、腫瘍や炎症の有無などの異常を調べることができます。
腎細胞がんや、がん内部の状態を確認し、腎のう胞や腎血管筋脂肪腫との鑑別を行うために行います。

CT検査 (画像検査) 重症度の確認

からだの内部に20分ほどエックス線の照射を行い、からだの内部を輪切りにした断層撮影を行うことで、撮影した画像を元に診断を行う検査です。
必要に応じて造影剤を使用して検査を行う場合もあるため、ヨードアレルギーのある方は、あらかじめ医師に申しでるようにしましょう。
また、磁気を使用しないため、体内にペースメーカーなどの金属が入っている方も検査ができますが、エックス線を使用した検査のため、ごく微量ながらも放射線被爆をともないます。食事制限が必要な場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

MRI検査 (核磁気共鳴検査、画像検査) 重症度の確認

電磁波、磁力を利用してからだの断面図を約20~40分にかけて撮影し、周辺臓器への転移を確認する検査です。からだの内部をさまざまな角度で輪切りにすることにより診断を行います。からだへの負担が比較的少ない検査ですが、ペースメーカーなど体内に金属を埋め込んでいる方、閉所恐怖症の方などには実施できない場合がありますので、前もって確認しておきましょう。

骨シンチグラフィ (核医学検査) 重症度の確認

アイソトープとよばれる放射性物質を静脈に注射し、その取りこまれ方を調べることで、骨の炎症部分やがんがある場所などを発見するための検査です。エックス線検査よりも早期発見が可能といわれ、治療の経過の確認でも欠かせない検査方法だといわれます。
放射性物質の薬が骨の炎症や骨折している部位に集まる性質を利用します。体内から放出される放射線を検出して画像化を行うことで、がんや転移した部位を発見することができるとされています。
疲労骨折や骨粗しょう症による骨折、骨腫瘍や炎症性疾患を全身にわたって調べることができます。脊椎に腫瘍が転移した可能性がある場合は、どこに転移したのかを1回の検査で全身を調べることができるため、とても有用だとされます。通常は薬が全身に行き渡るまで約3時間、その後の撮影に約30分が必要で、やや時間のかかる検査とされています。薬の投与後に休息時間などがあるため事前に確認しておきましょう。

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予後 - 治療の経過と再発

治療後フォローと再発

他の臓器への転移がない場合、比較的治療後の経過は良いとされていますが、術後5年以上経過した後でも再発の可能性があるため、医師の指示に従い通院を続ける必要があります。通常最初の3年間は3ヶ月から半年おきにCT検査を行います。
根治を目指した手術を行った場合でも再発がみつかる場合や、その発見が遅く診察時にすでに転移している場合などさまざまなケースがあるため、注意して経過観察を行う必要があります。

合併症と転移

遠隔転移している場合は肺に転移していることが多く、その他でも、骨、脳、リンパ節、肝などへ転移がみられる場合もあります。肺への転移では、咳、血痰、呼吸困難などの症状があらわれ、骨への転移では、腰痛、肩痛などの強い痛みや、骨が弱ることで骨折を引きおこす場合があります。また、脳への転移では意識低下や手足の麻痺などがおこることがあり、転移したがんが進行するにつれ全身への症状があらわれやすくなります。

腎細胞がんを経験した人からのアドバイス

分子標的薬は副作用が少ないと言われるものの、全くないわけではありません。 ずっと続くのかと落ち込むこともありましたが、...

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参照元:(日本泌尿器科学会作成腎癌診療ガイドライン2011年版http://www.ksiin.jp/kidney6.html(閲覧日:2015年10月1日),がん情報サービスhttp://ganjoho.jp/public/cancer/renal_cell/treatment_option.html(閲覧日:2015年10月1日),慶応義塾大学病院医療・健康情報サイトhttp://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000247.html(閲覧日:2015年10月1日),日本医科大学附属病院http://hosp.nms.ac.jp/page/723.html#a9(閲覧日:2015年10月1日),山口大学医学部附属病院http://urology-yamaguchi.jp/sinryou/renal-cancer.html(閲覧日:2015年10月1日),医薬品医療機器総合機構Pmdahttp://www.pmda.go.jp/(閲覧日:2016年1月21日))

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更新日:2016年12月27日