ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群とは
ネフローゼ症候群とは、腎臓の機能異常などが原因で、体内のたんぱくが尿に混ざって排出されることで血液中のたんぱく質が減り、むくみなどの症状がおこる病気です。
腎臓にのみ異常があり発症するものは「一次性ネフローゼ症候群」または「原発性」に、代謝性疾患や悪性腫瘍などの全身疾患にともなって引きおこされるものを「二次性ネフローゼ症候群」または「続発性」に分類されます。
症状と原因
尿にたんぱくが増加する「たんぱく尿」になることで、尿の泡立ちがみられることが多くなります。
また、血管内の水分が血管外に移動する「低アルブミン血症」になることで、腹水や胸水など余計な水が体内に貯まりむくみ(浮腫(ふしゅ))がおこります。
そして血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が多くなりすぎ、HDLコレステロールが少なくなる「高脂血症」もみられるようになります。
これにともない、食欲不振や倦怠感、まぶたの腫れやむくみ、体重増加、腹痛、筋肉の萎縮、息切れなどの症状があらわれます。
小児では起立性低血圧や尿中に栄養素が排出されてしまうことで栄養不足に陥ることもあり、成長が妨げられる可能性もあります。
体験談
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ネフローゼ症候群では、まずどの病態であるかを判別する必要があります。特に症状と発症年齢が似ている微小変化群と巣状分節性糸球体硬化症は、予後が大きく異なるため鑑別が必要です。
微小変化群の場合は、副腎皮質ステロイド療法を行います。しかしステロイド依存性やステロイド抵抗性に該当する方は免疫抑制薬を用います。
巣状分節性糸球体硬化症の場合は、まずステロイドによる治療を行い、4週間で効果がみられなければステロイドパルス療法や免疫抑制薬を用います。
膜性腎症の場合は、腎機能が正常であり病態が重くなければ、たんぱく制限や血圧コントロール、腎保護作用をもつ薬の使用などにより自然治癒を試みることもありますが、効果がみられない場合や腎機能が低下している場合は、副腎皮質ステロイド療法を行います。さらに効果がみられない場合は、免疫抑制薬の単独使用や副腎皮質ステロイド療法との併用使用にて治療を進めます。
膜性増殖性腎炎の場合、原疾患があればその治療を優先、なければ副腎皮質ステロイド療法を行います。
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