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インターフェロン製剤(サイトカイン療法、IFN)B型肝炎(ウイルス性肝炎)

概要

主にインターフェロン製剤(IFN)や核酸アナログ製剤などの薬を使用し、ウイルスの増殖を抑制します。慢性B型肝炎の場合、年齢によって使用する薬の選択が異なります。一般に、35歳未満の方にはインターフェロン製剤を注射薬で、35歳以上の方には核酸アナログ製剤を内服薬で使用します。しかし、35歳未満であっても症状がひどい場合は、核酸アナログ製剤を使用する場合があります。

他の治療法に比べての優位性

インターフェロン製剤(INF)は、遺伝子のタイプにもよりますが、B型肝炎の約30%の方に治療効果が期待できるといわれています。インターフェロン製剤(INF)、拡核酸アナログ製剤は高額であり自己負担額が大きいので、所得により医療費助成制度を利用することができます。

実際に治療を受けた方が選択した理由

インターフェロンから核酸アナログ剤の治療に変更されて入院の必要もなく、 また、副作用もほぼないので普通に生活をおくれるから。
B型肝炎では根治率が低いと説明を受けたが、根治を目指してインターフェロン治療を実施した。
治療に関しては選択の余地はありませんでした。ウィルスを抑えるための薬だと説明を受けました。 しかし、1度飲み始めると一生やめることはできないと言われ、また、肝機能数値も悪かったため早急に治療を始めたほうがいいと言われ決心しました。バラクルードは比較的新しい薬で副作用が少ないと説明を受けました。

留意すべきこと

劇症肝炎の場合、第一選択は核酸アナログ製剤であるラミブジンの早期投与です。しかし、核酸アナログ製剤は効果があらわれるまでに時間がかかるため、必ずしも症状がやわらぐとは限りません。そのため、劇症化する前に投与することが望まれます。インターフェロン製剤(IFN)の有用性はまだ多く示されていません。
慢性B型肝炎の場合、肝炎が沈静化しインターフェロン製剤(INF)の投与を中止すると肝炎が再発する症例も多く、ウイルスが少なくなる確率はは30~40%程度です。核酸アナログ製剤は、一般的にインターフェロン製剤(INF)のような大きな副作用はありませんが、インターフェロン製剤(INF)とは異なり、服用を中止するとほぼ肝炎が再発するので生涯服用し続ける必要があります。また長期にわたって使用していると薬に耐性をもったウイルスが出現してくる可能性も報告されています。なお、慢性B型肝炎は、薬によってウイルスを完全に排除することはできません。
インターフェロン製剤(IFN)は強い副作用をともなうことがあります。また小柴胡湯(しょうさいことう)の併用は、間質性肺炎がおきる危険性があるため禁止されています。核酸アナログ製剤である"エンテカビル""ラミブジン"は胎児への影響が懸念されているため、治療中は男女とも避妊をする必要があります。 最新の核酸アナログ製剤は、5年、10年と長期間使用した場合の安全性についてはまだ明らかにはなっていないため、注意深く経過観察する必要があります。

実際に感じた効果

高熱・吐き気の連続で肝炎自体の症状については日々余裕もなく過ごし不明でした。インターフェロンの治療終了後徐々に食事も摂れるようになり通常の生活に戻りました。約3年後に効果が出て現在は検査結果も良好です。
インターフェロン治療によりウイルスもほぼ正常(安定)にもどり、現在も経過観察を定期的に実施し、数値も安定している。
現在は完全に完治状態で、ほかの病院で血液検査をするときに、数値を聞いているので、安心です。 人間ドックも受診しているので、何もなかったように過ごしています

副作用と対策

発熱

使い始めた際に、発熱や関節痛などのインフルエンザのような症状がおこることがよくあります。また、うつなどの精神病症状があらわれた場合、自殺を企てることもあるとされています。また躁状態になった場合は攻撃的な行動をとることもあるとされます。

発熱や頭痛は、座薬など内服薬の使用でおさえることができるとされていますが、症状が続く場合は、医師に相談するようにしましょう。

発疹

蕁麻疹や発疹などの症状があらわれることがあります。

症状があらわれた場合は医師に報告しましょう。投薬を中止する場合があります。

食欲不振

食欲がわかなかったり、食欲はあるけれど食べられない、食事をはじめたけれど進まないといった状態がおこります。

栄養補助食品を利用したり、気分の良い時に食べられるものを探すようにしましょう。また、それらが分からない時は医師や看護師に相談するようにしましょう。

骨髄抑制

インターフェロン製剤(INF)を使用すると、白血球や好中球の減少により感染症にかかりやすくなったり、それにともない発熱することもあります。また、血小板減少により出血しやすくなったり、赤血球減少による貧血症状があらわれることがあります。

好中球をはじめとした白血球が減少した場合、感染症などにかかりやすくなりますので、薬の使用後は、手洗いやうがいなどを行い感染症対策をするようにしましょう。

糖尿病

糖の合成を助けるため、血糖値が上昇し、のどが渇く、多尿などの症状があらわれることがあります。

食事療法による予防が大切です。これらの副作用を未然にチェックするために定期検査を必ず受けましょう。症状が持続する場合は医師に相談しましょう

精神症状

うつ症状や不眠などの精神症状が、投与開始から3週間~3ヵ月後にあらわれることがあります。うつ症状が進行すると自殺につながる危険性があるため注意が必要です。

薬物の減量が根本的治療となるので、医師に早めに相談しましょう。

脱毛

髪が抜けたり、薄くなることがあります。

インターフェロン製剤(IFN)の投与が終了すると、症状がおさまるとされています。

頭痛、倦怠感

核酸アナログ製剤を使用すると、頭痛や倦怠感などの症状があらわれることがあります。

からだに異常を感じた場合はすぐに医師に相談しましょう。治療中止後に肝機能が悪化する事例があるため、自分の判断で薬を中止することは控え、定期的に検査を受けることが必要になる場合があります。

再燃

症状がやわらいでいた肝機能値が再び悪化することがあります。

症状があらわれた場合はすぐ医師に報告しましょう。同じく核酸アナログ製剤である"エンテカビル"や"テノホビル DF"を使用した治療への変更を検討します。

間質性肺炎

薬に対する免疫反応が原因で、肺胞が炎症して動脈中に酸素が取り込みにくくなり、息切れや息苦しさ、咳、痰、発熱などの症状があらわれることがあります。

定期的に検査を受け体調を確認します。風邪と勘違いしてみすごしやすいですが、症状があらわれた場合は医師に報告しましょう。投薬の中止や治療計画の変更を行います。症状によりステロイドを投与することもあります。

こちらには代表的な副作用を記載しております。具体的な薬剤の副作用はこちらからご確認ください。『処方薬』のお薬検索

実際に感じた副作用

インターフェロン治療に関しては、体のだるさが酷く熱も出た。 核酸アナログ剤の治療では殆ど副作用は出ていない。
数時間に高熱、働きながらなので、高熱を抑える為の座薬を2日おきにしていたので、しんどくて体重も20キロ近く減った。

費用

■インターフェロン製剤 1ヶ月:30,000~60,000円(※収入による公的補助があります。また、2010年より自己負担の上限額が10,000~20,000円に下げられ、1人1度のみ申請が可能です。) ■核酸アナログ製剤 1ヶ月:6,000~20,000円(※収入による公的補助があります。また、2010年より、自己負担の上限額が10,000~20,000円に下げられました)

(肝炎か肝硬変かなど、症状によって保険の適用が変化します。)

実際にかかった費用

薬剤、検査費用を含めると毎月7000円ほどです。治療に関しては(薬剤、血液検査)は県の補助があるためです。 しかし腹部超音波、造影剤CTに関しては1万円ほどかかりますが、これは補助制度の対象外となっています。

一般的な所要時間

■インターフェロン製剤
投与期間:週3回×24週間~48週間

■核酸アナログ製剤
長期間の継続が必要です

適用される患者

■インターフェロン製剤(IFN):慢性B型肝炎の方、年齢が35才未満の方、肝炎の程度の軽い方
■核酸アナログ製剤:35才以上の方、35才未満で肝炎の進行した方、劇症肝炎の方

B型非代償性肝硬変の方はインターフェロンの適応をさけましょう。

更新日:2016年10月26日

参照元:(B型肝炎ガイドライン2014年(第2版)日本肝臓学会http://www.jsh.or.jp/doc/guidelines/HBV_GL_ver2.201406.pdf(閲覧日:2016年7月6日),医薬品医療機器総合機構Pmdahttp://www.pmda.go.jp/(閲覧日:2015年7月6日))

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