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嚥下障害の症状と原因

症状 - どんな症状がでるか

潜伏期間と初期症状

嚥下障害の初期症状として、食事中にむせる、食後に喉がゴロゴロするような違和感を覚える、たんの量が増える、黄色っぽく色味があるたんが出るなどの症状がみられるといわれています。むせ症状があるために、食べるのに時間がかかる、食べ物の好みが変わるということもあります。

進行時の症状

嚥下障害が進行してくると、口や鼻から食べ物がこぼれる、食べ物が食道から逆流する、声がかれるといった症状がみられるようになります。また唾液の量も増え、ろれつが回らずスムーズに話すことができなくなることもあります。そのため食欲がなくなる、栄養不良により体重が減少することもあります。

疫学 - かかりやすさ、かかりやすい人

かかる割合(罹患率)

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年齢によるリスクの上昇度合

嚥下障害は基礎に何らかの病気をもっていることが多く、小児から高齢の方まで年齢に関係なく症状があらわれます。

原因や遺伝の影響 - 病気になる理由

嚥下障害は、基礎に何らかの病気があることで生じるとされます。その原因には口や喉、食道、脳などに生まれつきの障害がある場合、脳卒中をはじめとする神経系の病気がある場合、筋肉の障害により喉のはたらきがうまく機能していない場合などがあります。あるいは加齢により飲み込みのはたらきが低下するケースもあります。中でももっとも多い原因疾患は脳卒中とされており、急性期には約80%に嚥下障害がみられると報告されています。

分類 - 病気の種類や段階

嚥下障害をおこす原因となる病気の種類は多種多様ですが、おおきくは以下の4つのタイプに分類されます。

■器質性嚥下障害型:器質的(きしつてき)とは解剖学的に異常がある状態。たとえば食べものの通り道に腫れものがある、狭くて食べものが通らない、穴が空いていて食べものがもれるといったものが含まれます。
■機能的嚥下障害型:飲み込みのはたらきが悪い状態。見た目には異常がないものの、筋肉あるいは神経のはたらきが悪いために、食べものがきちんと喉や食道を流れない、誤って気道や肺に入り込んでしまうといったタイプが含まれます。
■心理的嚥下障害型:うつ病などをはじめとする精神的な病気あるいは心理的なトラブルによって飲み込みに支障がでている状態。精神的、心理的な問題によって食欲がなくなる、食べ物を飲み込むことができないといったものが含まれます。
■その他:器質的嚥下障害型、機能的嚥下障害型、心理的嚥下障害型のどれにも含まれないタイプ。たとえば、加齢により飲み込みの動作がスムーズにいかなくなる場合、服用している薬の影響などが含まれます。

また、症状の重症度を判断するための重症度分類もあり、以下の7つの段階に分けられます。

■1.唾液誤嚥:長期にわたる医学的処置に加え、手術なども検討される状態
■2.食物誤嚥:飲み込みの障害がつよく、長期にわたる医学的処置が必要となり、専門施設での治療が必要とされ、場合によっては手術が検討される状態
■3.水分誤嚥:気道や肺などへの飲みものの混入が認められ、医学的な処置がよりつよく検討される状態
■4.機会誤嚥:気道や肺などへの食べものの混入が認められ、一時的に医学的な処置などが検討される状態
■5.口腔問題:飲み込みに異常はないが、口に問題があり食べることが難しく、食事の工夫や観察が必要な状態
■6.軽度問題:客観的には異常はないが、主観的に違和感があるため、食事の工夫などが必要な状態
■7.正常範囲:特別な問題はなく、治療などの必要がない状態

検査 - 病気の特定方法

問診 病気の有無

医師による直接の質問、あるいは症状をみる、質問用紙などを使って状態を把握するために行われるものです。本人から直接情報を得ることや、必要に応じて家族などからも情報を収集するなどします。また過去の病気や肺炎の疑いがないかといった合併症について把握するためにも重要な検査のひとつになります。

神経学的検査 病気の有無

神経学的検査は、神経や筋肉のはたらきを調べる検査です。舌の動き、発声の状態、唾液が口からもれていないかなどをみるほか、脳の神経に問題がないかを確認するため、口の動き、喉の筋肉の動きなどを調べます。

反復唾液嚥下テスト (RSST) 病気の有無

反復唾液嚥下テストとは、飲み込みの状態をみる検査です。医師が直接喉ぼとけのあたりを触れて、30秒間のうちに何回唾液の飲み込みができるかを確認します。一般に3回未満であれば、嚥下障害が疑われるとされています。

水飲みテスト 病気の有無

飲み込み動作により、むせがないかどうかをみる検査です。通常30mlの水分を飲み込み、5秒以内にむせるようであれば、嚥下障害が疑われるとされています。

改定水飲みテスト (MWST) 重症度の確認

水飲みテストの改定版で、おもには重症の方を対象に実施します。3mlの水分を飲み込み、むせの有無や呼吸状態の変化などをみることで、症状の程度を把握することができます。

食物テスト (フードテスト) 病気の有無

食物テストは飲み込みの状態をみる検査です。小さじ1杯(約4g)のプリンを飲み込み、しっかり飲み込んでいるか、口の中に残っていないかなどをみることで、嚥下障害の有無を確認します。

嚥下造影検査 (画像検査、VF) 病気の有無

造影剤の入った検査食を食べ、嚥下の様子や関連している気管の動きをエックス線透視画像をとおして観察する検査です。

嚥下内視鏡検査 (画像検査、VE) 病気の有無

内視鏡といわれる細いチューブの先端に小型カメラが内蔵された専用機器を使って口や喉の状態をみる検査です。カメラによって写し出された映像をリアルタイムで確認することで、鼻や喉の筋肉の動き、唾液のたまり具合、喉の汚れ具合などから嚥下障害の有無を調べることができます。場合によっては、ゼリーなどを飲み込み、その状態をカメラ映像で確認することもあります。

筋電図検査 病気の有無

筋電図とは、皮膚の上から小さな電極をさし、筋肉の活動を調べるという検査です。飲み込みに関わる喉周辺の筋肉の活動が正しく行われているかをみることで、嚥下障害の有無を確認します。

嚥下圧検査 病気の有無

飲み込み動作をするときに口や喉の周辺に生じる圧を測定する検査です。小型の専用装置を鼻から挿入し、喉や食道などの圧力を直接測定します。

MEG検査 病気の有無

飲み込み動作をするときには脳の特定の部分に活動が生じることから、飲み込み動作と脳の活動との関連をみる検査のひとつです。比較的新しい検査方法として、嚥下障害以外の分野でも取り入れられている検査方法です。

fMRI検査 (画像検査、磁気共鳴機能画像法、functional MRI検査) 病気の有無

飲み込み動作をするときには脳の特定の部分に活動が生じることから、飲み込み動作と脳の活動との関連をみる検査のひとつです。嚥下障害と脳の活動との関係が研究されていることから、この検査を利用する施設もあります。

2step法 その他

嚥下障害にともなう肺炎を生じていないかを調べる検査です。鼻から細いチューブを挿入し、まず0.4ml、次に2.0mlの蒸留水を注入し、注入後に正しく神経の反射が行われるかどうかを確認します。この反応によって嚥下障害による肺炎がないかを判断します。

ESSET その他

仰向けに寝た状態で色のついた水を1秒間に0.1mlの速さで注入し、そのときの神経の反射活動をみる検査です。注入された水の量が一定量以上になると肺炎をおこしやすくなります。肺炎によるリスクを把握するために行う検査の1つです。

咳テスト その他

反射的に無意識に行われる咳の状態をみる検査です。咳をおこさせる物質を吸入し、咳の反射がおこるかどうかをみます。咳の反射が弱いと肺炎をおこす可能性が高いとされるため、そのリスクを把握するための検査の1つです。

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予後 - 治療の経過と再発

治療後フォローと再発

嚥下障害の予後についてはまだ詳しい調査報告がなく、少しずつ症状が進行していくケースもありますが、慢性的な状態であっても適切な治療を行うことで回復が見込まれるといわれています。そのため、食事療法や手術などを踏まえ、長期的な治療計画、定期的な経過の観察を続けていくことが必要とされます。

合併症と転移

嚥下障害にともなう合併症は誤嚥性肺炎がもっとも多いといわれています。肺炎は病気による死亡率の第4位とされ、病院内の肺炎の87%が誤嚥性肺炎とする報告もあります。そのほか窒息、低栄養、脱水といった合併症がおこることもあります。

嚥下障害を経験した人からのアドバイス

まずは医師のアドバイス通りに治療をするべきだと思います。嚥下がうまくいかず、肺炎になる可能性もあるので自己流でなんとかし...

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参照元:(標準的神経治療:神経疾患に伴う嚥下障害 日本神経治療学会https://jsnt.gr.jp/guideline/img/enge.pdf(2017年2月16日閲覧),嚥下障害診療ガイドライン2012年版 日本耳鼻咽喉科学会 金原出版 2012年,日本耳鼻咽喉科学会会報Vol.118No.1 日本耳鼻咽喉科学会https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/118/1/118_74/_pdf(2017年2月16日閲覧),医薬品医療機器総合機構Pmdahttp://www.pmda.go.jp/(閲覧日:2016年2月24日))

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更新日:2017年02月16日

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