薬疹(中毒性表皮壊死症(TEN)、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)、薬剤性過敏症症候群(DIHS))
薬疹とは
薬の服用や注射によりあらわわれる発疹で、主にアレルギー反応によって発症します。軽症のものから重症のものまでさまざまな種類があり、軽症の薬疹であれば原因となる薬の投与を中止することで多くの場合回復します。
重症と分類されるものに中毒性表皮壊死症、スティーブンス・ジョンソン症候群、薬剤性過敏症症候群があり、これらは薬を中止するだけでは回復せず、重篤な場合は生命に関わることもありますので、早期の入院治療が必要となります。
症状と原因
新しい薬を使用し始めて数日から1~2週間後(薬剤性過敏症症候群の場合は3~4週間から1年後)に症状があらわれます。
症状が酷くなると、38℃以上の高熱や倦怠感、目の充血、リンパ節の腫れなどとともに、全身の皮膚に発疹や紅斑があらわれて、不規則に広がっていきます。くちびるのただれ、のどの痛みなどがみられることもあり、重症化していきます。
発症から急速に症状がすすむことが多いようです。
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いずれの場合も、まずは原因と考えられる薬の使用を中止します。原因薬は検査で必ず特定し、今後は使用しないようにしましょう。
皮膚の剥離に関しては、やけどに準じた治療を行います。皮膚からしみ出た体液や塩類などを輸液で補い、感染の防止や栄養補給を行います。回復すれば皮膚は再生するため、皮膚移植の必要はありません。目に結膜炎やただれのある場合は眼科的な治療を行います。
薬物治療としてはステロイド全身投与がもっとも一般的で、重症例ではステロイドパルス療法や免疫グロブリンの投与などを併せて行いますが、これらの治療には入院が必要です。
ステロイドは少量の服用から始めて効果がないからと増量していく方法はもっとも危険とされているため、最近では最初から十分な量のステロイドを使うことが推奨されています。
発症が医薬品による副作用によるものかどうかを医学的、薬学的に判断し厚生労働大臣の判定結果をもとに救済給付の可否が決定される「医薬品副作用被害救済制度」を利用できる場合があります。
2015年、中毒性表皮壊死症(TEN)とスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)は国の指定難病の対象になりました。
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