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アトピー性皮膚炎の症状と原因

症状 - どんな症状がでるか

潜伏期間と初期症状

かゆみをともない赤みのある発疹があらわれることが主な症状で、水分の多い湿疹やゴツゴツした湿疹などがあらわれることがあります。また、顔や耳、首まわり、脇の下など、肘の内側や外側などに症状が多くみられることがあります。

進行時の症状

発疹をかいてしまうことで皮がむけ、乾燥しやすくなりさらにかゆみを増したり、かさぶたができるなど悪循環におちいることがあります。それをくりかえすうちに、炎症部の赤みが引かなくなったり、色素沈着をおこして黒くなる、かたくなって盛り上がるなどの変化がみられることもあります。

疫学 - かかりやすさ、かかりやすい人

かかる割合(罹患率)

人口10万人あたり、乳幼児の10,000人以上、20歳前後の8000人以上、50~60歳代で2400人前後がかかるといわれています。
※"厚生労働科学研究・アトピー性皮膚炎治療ガイドライン"平成12~14年時

年齢によるリスクの上昇度合

多くの方は乳幼児期(6歳以下)に発症し、年齢を重ねるほど症状はおさまっていく傾向にあります。

原因や遺伝の影響 - 病気になる理由

外部刺激から皮膚を守るバリア機能が弱まると、外部から侵入してきた刺激に対して、免疫細胞がヒスタミンという物質をだすことで、かゆみや炎症がおこります。
また、体質的な面で、もともとアレルギーをおこしやすい体質の方がアトピー性皮膚炎にかかりやすいといわれていますが、その他にも気管支喘息、花粉症、食物アレルギーやアレルギー性鼻炎、結膜炎などの持病をあわせ持つ方が多くいます。しかし、そのような体質以外の面でも、ストレスや発汗障害などのさまざまな原因が重なっておこる病気とされています。

分類 - 病気の種類や段階

皮膚症状の程度によって以下の4つのレベルに分類されます。
■軽症:面積にかかわらず、軽度の発疹がみられる状態
■中等症:強い炎症をともなう発疹が体表面積の10%未満にみられる状態
■重症:強い炎症をともなう発疹が体表の10%以上、30%未満にみられる状態
■最重症:強い炎症をともなう発疹が体表の30%以上にみられる状態

検査 - 病気の特定方法

特異的IgE抗体検査 (血液検査) 原因の特定確定診断

採血を行い、血清中の"IgE"という抗体の濃度を計測し、アレルギーを引きおこす原因物質となる、何がアレルゲンとなって反応しているかを調べることを目的とした検査ですが、診断の参考として行なわる場合もあります。
また、この検査はアレルゲンの推定に有用ですが、検出されたものが必ずしもアレルゲンとは限らないため、結果の解釈には注意が必要とされています。

皮膚スクラッチテスト 原因の特定

皮膚に注射針などで線状の傷をつけ、卵や牛乳、魚介類などの各種アレルギーの原因と考えられる物質のエキスを滴下し、反応がみられるかどうかを調べる検査です。そのアレルギー物質に陽性の場合は、時間が経つと皮膚が赤くなります。

皮内テスト 原因の特定

皮膚内に、皮内テスト用のアレルギー物質を注入し、一定時間内にその部位におこる反応を観察することにより、原因となる物質を特定します。アレルギー反応が観察される場合、皮膚が赤くなったり、腫れたり、硬くなるなどの異常がみられます。

パッチテスト (皮膚アレルギー試験) 原因の特定

原因としてアレルギーの可能性がある場合、アレルギーの原因物質を特定するための検査です。
疑われるアレルギー物質を皮膚に少量ずつ塗布し、皮膚に赤みや痒みがでるかをどうか確認する検査です。
シールを張り、2~3日後に結果がでます。数回に分けて判定を行うこともあります。

食物負荷試験 原因の特定

どの食物がアトピー性皮膚炎の悪化の原因物質になっているかを調べるための検査です。実施に、原因と考えられる物質を食べることにより、皮膚などの状態の観察を行います。また、実際にその食物により症状が変化した場合は、それを除去することで症状が改善するかどうかを確認することがあります。

TARC検査 重症度の確認

採血を行い、TARC値の濃度によって重症度の判定を行う検査です。
TARCはケモカインとよばれる物質の一種で、炎症がおこっている箇所に分泌されます。この分泌されたケモカインに白血球があつまり、炎症の原因に対し抵抗することで、痛みやかゆみなどのアレルギー反応がおこります。
炎症の度合いによって濃度に違いがあるため、重症度の確認や薬物治療をやめる目安になるなど非常に有用とされていますが、まれに数値がさがった場合でもIgE値が高い場合や、症状がおさまっていないこともあるため注意が必要なほか、経過の観察が必要になります。

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予後 - 治療の経過と再発

治療後フォローと再発

一般的には、慢性的に症状をくりかえすことが多いとされますが、適切な治療により症状がおさえられていた場合、寛解の状態が期待できるといわれています。そのため、治療後および治療中は以下の点などに気をつけると良いとされています。

■皮膚への刺激をさける
服や毛髪、化粧品などによる刺激をさけます。通気性の悪い素材や肌に密着する素材、ゴワゴワした素材、あるいは羊毛や合成繊維も刺激になることがあるため、綿100%のものが望ましいといえるでしょう。新しい肌着を使いはじめる際は、使用前に水洗いしてのりを落とすことで刺激をやわらげることができます。

■食物アレルギーへの注意
食物アルレギーが引き金となってアトピー性皮膚炎がおこることがあります。原因となるアレルゲンを検査などで特定し、アレルゲンが含まれる食事をさけましょう。とくに乳児は腸の透過性が高く、食物アルレギー起因のアトピー性皮膚炎がおこりやすくなっています。アルコールや香辛調味料、チョコレート、コーヒー、餅、砂糖、脂肪分などをアレルゲンとするケースが多くあります。

■食物以外のアレルギーへの注意
ダニやホコリ、花粉、ペットの毛などのアレルギーが引き金になりアトピー性皮膚炎がおこることがあります。外から帰ってきた際は上着を叩いてから室内に入り、すぐに手洗い、洗顔をするなど、なるべくアレルギー物質を生活環境に持ち込まないようにしましょう。

■発汗の管理
発汗障害がアトピー性皮膚炎の原因になっているとする説もあるため、入浴や運動による適度な発汗を心がけましょう。ただし、汗をかいたまま放置すると雑菌が繁殖しやすく、皮膚に刺激を与えてしまうため、汗をかいた際は、すぐに拭きとる癖をつける、シャワーを浴びるなどして清潔を保つよう心がけましょう。

■入浴の注意
ほてり(体温上昇)や、タオル、スポンジで強く肌をこすった際の擦過傷など、入浴がかゆみを引きおこすケースは多くあります。眉間、小鼻の脇、脇の下、首、関節の裏側など、汗や脂がたまりやすい部位を中心的に洗い、他のところはさっと汚れを落とす程度にするとよいでしょう。しっかりと石鹸を泡立てて、皮膚を強くこすることなく洗います。シャワーの後は肌が乾燥しやすいため、保湿剤を十分に使用します。また、石けん使用後のpHの上昇(肌のアルカリ性化)はバリア機能を低下させるため、ボディソープは低刺激で非アルカリ性のものが望ましいとされています。

■乾燥
乾燥も皮膚のバリア機能を弱めるため、冬季は加湿器などを使い、湿度を40%~50%程度に保つのが望ましいとされています。また保湿剤を使った肌の保湿も有効です。保湿剤によっては刺激が強いため、肌に合うものを注意して選択するようにしましょう。

■掻き壊しをしないための工夫
気をつけていても、眠っている最中など、無意識に患部をひっかいてしまうことがあります。爪を短く切ってやすりをかける、手袋をしたり患部を包帯で巻く、長袖や長ズボンをはくことでかきづらくするといった工夫が必要となります。

■適度なストレス発散
かゆみを感じることでストレスがたまり、そのストレスによって症状が悪化するという悪循環におちいりやすいのがアトピー性皮膚炎です。ストレスをためない工夫が重要となります。上述した注意点や対策も、完璧を求めずにできる範囲からはじめていきましょう。

合併症と転移

カポジ水痘様発疹症伝染性軟属腫(水いぼ)、伝染性膿痂疹(とびひ)、尋常性魚鱗癬といった合併症がおこりえます。また白内障は顔面に重症の発疹がある場合に多くおこり、網膜剥離も全体の0.5%、重症例の2.0%にみられます。アトピー性皮膚炎の方全体の2.0%、重症例の5.0%がなんらかの合併症をもつとされています。

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参照元:(日皮会誌126(2)日本皮膚科学会ガイドライン・アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2016年版日本皮膚科学会https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/atopicdermatitis_guideline.pdf(閲覧日:2016年6月3日),医薬品医療機器総合機構Pmdahttp://www.pmda.go.jp/(閲覧日:2015年7月6日))

更新日:2016年12月27日

アトピー性皮膚炎の体験談

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