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【後編】痛む「親知らず」、抜歯すべき? 歯科医院の選び方とトラブル予防法

比較的若い方に多く見られる「親知らず」のトラブル。ひとたび悪化すると眠れないほど痛んだり、腫れを繰り返したりするなど、とても厄介です。後編となる今回は、そんな親知らずのトラブルに気づいた場合どんな歯科医院を選べばいいのか、どういった治療をするのか、そもそも予防するには?などの疑問に幅広くお答えします。

掲載日:2015年12月04日

【後編】痛む「親知らず」、抜歯すべき? 歯科医院の選び方とトラブル予防法

代表的な親知らずのトラブル「智歯周囲炎」の治療


親知らずの代表的なトラブルである「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」ですが、一度でも患うと繰り返し起こる厄介な炎症です。歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすいいちばん奥の歯の周囲に細菌が入り込んでしまい、歯茎が腫れひどく痛んだり、口が開かなくなるようなこともあります。


多くの場合その治療法は親知らずそのものを抜いてしまう、いわゆる“抜歯”が第一選択となります。


まずは歯の状態を調べるために、簡単な検査やレントゲンを撮ってその歯の生え方を確認します。この段階で変わった生え方が確認できたり、歯の状態をみてクリニックで抜歯が困難な場合は大学病院や総合病院などの設備の整ったところに紹介状を書き、そこでの抜歯となることもあります。こうなってしまうと、痛みがひどい場合は鎮痛薬で痛みを抑えながら、予約が取れた日まで待たなければいけないということにも…。


その歯科医院で対応ができる場合は、次に麻酔をして抜歯という運びになります。あまりにも炎症がひどいときは麻酔薬が効きづらく、場合によっては抜歯中止となることもありますので、くれぐれも初期の段階で治療するようにしてください。


麻酔が十分に効いた後は専用の器具を使って抜歯を行います。親知らずは変わった生え方をしているので、歯を削る器具などを併用しながら進める場合もあります。


親知らずを抜き終えた後は、必要に応じて抜いた箇所の傷を縫合したり、詰め物をしたりします。数日後、消毒をかねて歯科医で抜歯後の状態をチェックしてもらいますが、痛みがあるようなら処方された痛み止めを飲んで過ごすことになります。



何より重要なのは「放置しない」こと


都内の口腔外科医に親知らずの治療についてお伺いすると、以下のようなアドバイスを頂戴しました。


親知らずは比較的若い方のほうが抜きやすく、抜歯後の負担も軽減されているように感じます。親知らずの腫れや違和感を感じたら、ひどく痛むようになるまで放置せず早めに受診してくださいね。


親知らずの痛みや違和感を我慢して、ひどく痛んだり口が開かなくなるような状態まで放置してしまう方も多いですが、実はちょっとでも違和感や腫れを感じたらすぐに歯科医院を受診をした方がよいでしょう


上記にもありますが、炎症がひどいと麻酔が効かなくなってしまう場合もありますし、親知らずの状態によっては大学病院などの大きな施設でないと対応できないケースもあります。(どうか、ひどく痛む前に対策を!)



親知らずのトラブルに強い病院の選び方


基本的に、一般的なクリニックならばどこでも智歯周囲炎をはじめとした親知らずのトラブルに対応できます。信頼のおけるかかりつけがあれば、そちらを受診してください。


しかし、特にそういった歯科医院がない場合は口腔外科(こうくうげか)を看板に掲げている歯科医院か、専門にしている歯科医師をみつけて受診しましょう。


口腔外科出身の先生ならば親知らずのトラブルは得意分野。的確な判断を下せますし、麻酔や抜歯にも慣れていて上手に行ってくれます。


口腔外科とは?
口腔(こうくう:口のなか)、顎(がく:あご)、顔面ならびにその隣接組織に現れる先天性および後天性の疾患を扱う診療科です。

この領域には歯が原因となるものから癌までさまざまな疾患が発生します。また交通事故やスポーツなどの外傷、顎変形症ならびに唾液腺疾患などの外科的疾患のほかにも、口腔粘膜疾患、神経性疾患、口臭症などの内科的疾患も含まれます。

この領域の異常は、食事や発音・会話がうまくできないなどの機能的な障害に加えて審美的な障害も生じます。治療により口腔・顎・顔面全体の自然な形態や機能が回復すると、顔全体がいきいきとし、健康的な美しさを取り戻すことができます。そのお手伝いをするのが口腔外科です。

引用元:https://www.jsoms.or.jp/public/kouku_geka/



キーワードは清潔! 親知らずのトラブルを予防する


さて、最後に親知らずのトラブルの予防法をご説明します。


変わった生え方をしている場合が多い親知らずは、通常の歯ブラシを使って磨くだけではケアが不十分の場合も。しっかり奥まで届くように意識しながらブラシ部分が薄くコンパクトなものを使って磨きましょう。必要な場合はワンタフトブラシというポイント磨きができる小さな歯ブラシを併用してしっかりと磨いていきます。


さらに忘れずに使いたいのが、フロス。歯科医院では奥歯まで入りやすいY字型のフロスの扱いがあるので、ぜひ日々のお手入れに取り入れてください。


親知らずはすべて抜歯というわけではなく、正常な生え方でしっかりと機能しているもの、悪影響のないものに関しては抜歯をしないケースも多くあります。早めに歯科医師に相談して、自分の親知らずと上手につきあっていきたいですね。


【前編はこちら】

痛む「親知らず」、抜歯すべき?放置すると口が臭くなる!?

https://www.c-notes.jp/articles/66 



参考情報:

口腔外科(こうくうげか)とは?(日本口腔外科学会)

https://www.jsoms.or.jp/public/kouku_geka/

歯および歯周疾患(日本口腔外科学会)

https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei/

親知らず(東京歯科大学 千葉病院)

http://www.tdc.ac.jp/ch/shinsatsu/shinryo/tabid/312/Default.aspx

著者情報

治療ノート編集部
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