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がん治療のつらさ、我慢は無用! 心身の苦痛を和らげる「緩和ケア」とは?

日本人の2人に1人が「がん」になる時代。がん治療はめざましく進歩しているものの、長期療養が必要になる患者さんも少なくありません。身体的なつらさだけでなく、治療や将来に対する不安などメンタル面でも大きな負担がのしかかる患者さんに対して私たちができることは…? 「緩和ケア」の考え方や受けられる病院、そして患者さん自身が率直に気持ちを伝えることをサポートするアプリをまとめてご紹介します。

掲載日:2016年08月09日

がん治療のつらさ、我慢は無用! 心身の苦痛を和らげる「緩和ケア」とは?


がんのつらさ、我慢していませんか?


がんには、病気そのものによる痛みなど身体的なつらさだけでなく、将来に対する漠然とした、しかし逃れられない不安「自分はどうなってしまうのか?」「治ったとしても再発するんじゃないか?」など――が、ずっしりとした心の重りとなって患者さんを苦しめます。身体だけでなく、メンタル的にも社会的にもさまざまな苦悩が伴うのです


しかし、とりわけがまん強いことが美徳とされている日本においては、多くの方が「がんの痛みは当然」と考え、そのつらさをひとりで抱え込んでいる現状があります


現在では「がんそのものに対する治療」と共に、「がんの痛みに対する治療」、いわゆる緩和ケアも進歩していますので、つらい時、痛い時は具体的にどこかどう痛いのか、お医者さんや周囲の方に話してみてください。遠慮なく伝えることで苦痛から解放されることは大いにありえます。



緩和ケアとは?


緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、 心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと対処(治療・処置)を行うことによって、 苦しみを予防し、和らげることで、クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチである。
WHO(世界保険機関)の緩和ケアの定義(2002年)

参考元:がん情報サービス


要するに、重い病気を抱えている患者さんやその家族一人ひとりの身体・メンタルのつらさをやわらげ、より豊かな人生を送ることができるように支えていくためのケアのことです。


身体的なつらさだけでなく、メンタル、社会的なものも含め、患者さんのすべての痛みに向き合い、問題解決のために伴走しながら患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の維持・向上を実現することが目的です。


治療ノートにはこの緩和ケアについて言及された体験談も寄せられていますので、いくつかご紹介しましょう。



【胃がん/60代男性のご家族より】

開腹手術、摘出せず状態のみ観察、縫合。経済的な負担を考え、延命措置は行わない方針で自宅近くの2件目に受診した病院へ転院。入退院や経過観察を受けつつ、亡くなる2か月ほど前に再入院。

そこからはモルヒネ投与による緩和ケアがスタート。意識は混濁していたが、痛みに耐えつつ長女が看取る中2008年12月死亡。

https://www.c-notes.jp/diseases/cancer_stomach/experiences/856



【膵臓がん/70代以上女性のご家族より

膵臓がんというだけで相当落ち込みますから、緩和ケア、精神的なケアは始めから必要です。つまり病気がわかった時点で精神的なケアを充分に受けてください。
家族はもちろん支えになりますが、家族だけとは限りません。他人でもその患者さんが心を開いて話せる人が本当の意味の支えになります。
https://www.c-notes.jp/diseases/pancreatic_cancer/experiences/3901



【胃がん/70代以上男性のご家族より】
がんの終末医療として緩和ケアの病院を強くおすすめします。私の場合は、家族として抗がん剤の治療を諦めきれず、緩和ケアの病院を探すのが遅くなってしまった結果、入院まで1ヶ月の待ち時間が必要となってしまいました。



(中略)現在は緩和ケアの病院も増えつつあります。病院での最期を選択した場合は、「本人の痛みが治まらない治療」を行うということを家族が覚悟していなければなりません。ですが緩和ケアは本人とその家族に安らぎを与えてくれる最期の場所です
https://www.c-notes.jp/diseases/cancer_stomach/experiences/212




また、ご本人だけでなく、そのご家族も大切な人が重病になってしまったショックに加えて、「どう接していいんだろう…?」と対応に苦慮されるかもしれません。


そんながんの、とりわけ再発に対する不安や、再発に直面したときの支えとなる情報が「もしも、がんが再発したら」という書籍にまとめられていますので、下記コラムからご参照ください。


治療ノートコラム

【無料公開中】患者さん必読書「もしも、がんが再発したら」について


また、緩和ケアを取り入れている病院が下記リンクから検索できます。かかりつけの医師・病院に緩和ケアの施設がない場合でも、諦めずに一度問い合わせてみてください。


ホスピス緩和ケアを受けられる場所のご案内

http://www.hpcj.org/uses/index.html




がんのつらさを共有するスマホアプリも登場


先にも述べたとおり、周囲のご家族や医療従事者が苦悩されている患者さんの心情を理解することが治療へのモチベーション、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の維持・向上のためにますます必要となっています。そして、患者さん自身も、ひとりでがまんせずにつらいこと・痛みがあることなどを伝えることで、状況が大きく改善することも期待できます。


そこで、患者さん・ご家族・医療従事者のコミュニケーションを活性化させるためのツールとして、スマートフォン用アプリ「つたえるアプリ~つらさを和らげるために~」を活用してみてはいかがでしょうか?


この「つたえるアプリ~つらさを和らげるために~」は、がん治療中の体とこころに起こる“つらさについて、患者さんが正しい知識を学び、医療従事者に適切に伝えることをサポートするツールです。


毎日の「痛み」「だるさ」「眠気」などの症状の記録や「気になることのメモ」を記録し、記録した症状とメモは、スマートフォン内でグラフや表で表示、またマイカルテから印刷可能です。印刷したデータを診察時にもっていくことで医師に症状を伝えやすくなります。ぜひご活用ください。


【iOS】

https://itunes.apple.com/jp/app/id1044630906

【Android】

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.tsutaeru.app



※治療ノートでは、がんとの闘病体験談を募集しております。下記リンクよりぜひご投稿ください。

https://www.c-notes.jp/campaigns/experiences



参考情報:

緩和ケア.net

http://www.kanwacare.net/

がんの療養と緩和ケア(がん情報サービス)

http://ganjoho.jp/public/support/relaxation/palliative_care.html


著者情報

治療ノート編集部
治療ノート編集部です。患者さんが知っておくべき、有益な医療情報を随時お届けします。みなさまからのご意見やご要望お待ちしております。