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うつ病と統合失調症、何が違うの? 見わけ方のポイントは?

「うつ病」と「統合失調症」。どちらもよく耳にする精神疾患ですが、一部似た症状があらわれることもあり、この2つを混同してしまっている方も多いのではないでしょうか? しかし専門家の目から見ると、うつ病と統合失調症は全く別もの。では、いったい何が違うの…? 実際の体験談も交えて詳しくご紹介します。

うつ病と統合失調症、何が違うの? 見わけ方のポイントは?


理由もなく哀しい、寂しい…うつ病の特徴は?


長期にわたり感情や意欲、思考に障害が認められ、精神状態や体の調子が悪くなることでさまざまな症状が現れます。睡眠障害や疲労感、倦怠感などにはじまり、食欲不振、めまい、下痢になるといった身体的なもの、憂鬱である、理由もなく哀しい、寂しい、行動力や集中力がなくなるなど多岐にわたる症状をもとに診断されます。


統合失調症と同じように妄想が現れることもありますが、統合失調症の妄想とうつ病の妄想では種類が違い、専門家が見ると違いのわかるものとなります。


【うつ病の体験談

仕事に当たっていても、上手く出来ているのか不安感が強くなり、自分自身への自信が全くなくなりました。被害妄想的な感情も強くなり、家族へ暴言を吐いたり、逆に内にこもるような感じになりました」(40代男性より)

https://www.c-notes.jp/diseases/unipolar_depression/experiences/2682




幻覚、思考障害、無感情… 複雑な統合失調症の症状


統合失調症は「陽性症状」と「陰性症状」というふたつの症状が特徴的な疾患です。


陽性症状とは、幻覚や妄想、思考障害など。たとえば何かが聞こえる、命令されている、誰かが見ている気がする、話が支離滅裂になってしまうなどです。


一方、陰性症状は感情の起伏がなくなり無表情になったり、やる気や気力が低下してしまう、集中力がなくなり同時にふたつのことができなくなるなどです。加えて認知機能障害が起こり記憶力や注意力、実行能力などが低下します。


患者さんにとって統合失調症は風邪や腹痛の様にはっきりと体に変化があるわけではなく、幻聴や妄想などの特徴的な症状を呈していても本人はそれを「実際に起きていること」と感じているので、病気であるという自覚がない場合も多く、病院へ行きたがらないケースもあります。


【統合失調症の体験談】

「何週間もうつろな様子で何を話しかけてもまともな返答がない陰性症状と、急に饒舌になって意味のわからないことを話したり、被害妄想に駆られとっぴな行動をするようになりました」(40代女性)


https://www.c-notes.jp/diseases/schizophrenia/experiences/59




うつ病と統合失調症が混同されがちな理由


統合失調症は、ある日突発的に発症するのではなく、多くの場合、病気がはじまる前兆のようなサインが見られます。うつ病でも認められる症状である不眠や漠然とした不安感、心身の不調、実生活で仕事や学業の能率が低下するなどの症状を経験する人も少なくありません。


上記のように似たような症状を呈することもあり、うつ病と混同されてしまったり、前述の通り病院に行かず治療が遅れてしまったりするケースがあるようです。それに加え、顕著な症状があらわれない患者さんも多くいるため病気に気づかないケースもあります。


しかし、うつ病の症状は気分的な症状が中心となるのに対して、統合失調症は幻覚や妄想などの陽性症状と感情の平板化や無為などが中心となり、明らかに症状が異なっているのです。


【うつ病の体験談】

朝が来るのが憂鬱で、夜寝ることが怖くなっていきました。親しい友人に話すことも愚痴ばかりになり、それがまた落ち込む原因となっていました」(40代女性より)


https://www.c-notes.jp/diseases/unipolar_depression/experiences/2429



【統合失調症の体験談】

「幻聴、幻覚、奇行が激しくなり、通常の社会生活の継続が難しくなったので入院という形を取ったが、それによりますます被害妄想が拡大してしまいました」(40代女性より)

https://www.c-notes.jp/diseases/schizophrenia/experiences/59




周囲も気づかって早期発見・早期治療を!


うつ病も統合失調症も、早期発見・早期治療が何より重要になります。


早期に病気を発見して治療に取り組むことでどちらの病気も回復が早くなります。特に統合失調症では本人の“病識(病気であるという自覚)が足りないケースが多く見られ、家族など周りの方々が本人を説得して病院へ連れて行く必要がある場合もあります。



繰り返しになりますが、うつ病と統合失調症は似たような症状を呈することがあるものの、専門家が見ると異なる病気であり、また治療プロセスも違ってきます。本人だけでなく周囲の人が病気に対する知識を身につけ、早期発見・早期治療に取り組んでいきましょう。


【うつ病の体験談】

「統合失調症やうつ病に自分自身が罹るとは思ってもみなかった。同じ患者の集まりなどに参加してみて、徐々に社会参加(復帰)の場を持てたことが、治療と並行して、この病気の早期治療に役立ったと今にして思います」(50代男性より)

https://www.c-notes.jp/diseases/unipolar_depression/experiences/1697


 【うつ病の体験談】

「ストレスなどで睡眠や思考に異常が生じて、それが土日などに休んでも改善しないようでしたら、早期に病院にいくことをお勧めします。できる限り早く病院で診断を受け、薬物治療を受けることで、後遺症なく完治させることができます。手遅れになると社会復帰自体できなくなるおそれもあると思いました」(60代男性より)


https://www.c-notes.jp/diseases/unipolar_depression/experiences/1563



参考情報:

みんなのメンタルヘルス 統合失調症(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_into.html

みんなのメンタルヘルス うつ病(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_depressive.html




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治療ノート編集部
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