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小児がんなど長期治療を支える医療費助成制度があります!

子供の病気は実にさまざまで、数週間で治るものが大半ですが、長期治療が必要な慢性疾患もあります。特に治療期間が長期におよぶ「小児慢性特定疾病」は医療費が高額になるため、負担軽減策として医療費助成制度が設けられています。平成27年1月に刷新され、従来より公平かつ安定的になったこの助成制度についてご紹介します。

小児がんなど長期治療を支える医療費助成制度があります!

「小児慢性特定疾病」と医療費助成制度


「小児慢性特定疾病」とは、子供の慢性疾患のうち、小児がんなど特定の疾病をさします。


治療期間が長く、医療費負担が高額となるため、都道府県または指定都市、中核市では、患者家庭の医療費の負担軽減策として、医療費の自己負担分を補助する医療費助成制度を施行しています。


医療費助成の対象となる疾病は、平成26年までは514疾病(11疾患群)でしたが、平成27年1月1日からは704疾病(14疾患群)に拡大されました


【参考:医療費助成の対象となる14疾患群】

(1) 悪性新生物(急性骨髄性白血病、骨肉腫など)

(2) 慢性腎疾患(フィンラド型先天性ネフローゼ症候群、慢性腎不全など)

(3) 慢性呼吸器疾患(気道狭窄、気管支喘息など)

(4) 慢性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)

(5) 内分泌疾患(バセドウ病、甲状腺ホルモン不応症など)

(6) 膠原病(若年性特発性関節炎、ベーチェット病など)

(7) 糖尿病(新生児糖尿病、インスリン受容体異常症など)

(8) 先天性代謝異常(フェニルケトン尿症、糖原病Ⅰ型など)

(9) 血液疾患(血小板減少症、再生不良性貧血など)

(10) 免疫疾患(細網異形成症、白血球接着不全症など)

(11) 神経・筋疾患(先天性水頭症、重症筋無力症など)

(12) 慢性消化器疾患(乳糖不耐症、クローン病など)

(13) 染色体または遺伝子に変化を伴う症候群(コフィン・ローリー症候群、ダウン症候群など)

(14) 皮膚疾患(眼皮膚白皮症、表皮水泡症など)


「医療費助成の対象となる疾病の拡大」により、対象となる患者が従来の約11万人から約15万人(平成27年度推計)に広がることが見込まれています。


「小児慢性特定疾病」の医療費助成対象者は、以下の要件(1~4)をすべて満たし、厚生労働大臣が定める疾病の程度である18歳未満の児童です。


(ただし、18歳到達後も引き続き治療が必要と認められる場合には、20歳未満の者も対象となります)


1、慢性に経過する疾病であること

2、生命を長期に脅かす疾病であること

3、症状や治療が長期にわたって生活の質を低下させる疾病であること

4、長期にわたって高額な医療費の負担が続く疾病であること



「小児慢性特定疾病」の新たな医療費助成制度


平成27年1月1日より「小児慢性特定疾病」の医療費助成制度が新しくなりました。


前述した「医療費助成の対象となる疾病の拡大」のほか、「所得に応じた医療費自己負担の見直し」「指定医・指定医療機関の制度の導入」がなされました。


【所得に応じた医療費自己負担の見直し】


・所得に応じて、医療費について一部自己負担がありますが、その割合が従来の3割(就学前児童は2割)から2割に引き下げられました。


・症状が変動して入退院を繰り返すなどの「小児慢性特定疾病」の特性に配慮し、外来・入院の区別を設定せずに所得に応じた医療費の自己負担上限額(月額)が新たに設定されました。


・自己負担上限額は、受診した医療機関などの自己負担をすべて合算したうえで適用されます。


・従来の医療費助成制度を受けており、引き続き新たな制度に移行した場合は、平成29年12月31日まで自己負担額の軽減が行われます。



【指定医・指定医療機関の制度の導入】


・「小児慢性特定疾病」の診断を行う「指定医」や治療を行う「指定医療機関」を、都道府県知事または指定都市・中核市の市長が指定する制度が導入されました。


・新たな医療費助成を受けるためには、指定医による診断書が必要になります。


・「小児慢性特定疾病」の医療費助成を受けるためには、都道府県または指定都市、中核市の窓口(市役所保健福祉担当課や保健所など)での申請手続きが必要となります。


手続きの流れは以下のとおりです。


1、「小児慢性特定疾病」の指定医療機関に受診し、診断書の交付を受けます。

※指定医療機関については都道府県などの窓口にお問い合わせください。


2、指定医療機関に受診後、診断書と必要書類を合わせて、保護者が都道府県等の窓口へ行き、医療費助成の申請をします。主な必要書類は、小児慢性特定疾病医療費支給認定申請書、小児慢性特定疾病医療意見書、住民票、市町村民税(非)課税証明書などの課税状況を確認できる書類、健康保険証の写し、医療意見書の研究利用についての同意書など。

※詳しくは都道府県などの窓口にお問い合わせください。


3、都道府県または指定都市、中核市で審査を行います。


4、認定された場合、都道府県等から医療受給者証が保護者に交付されます。認定されなかった場合も、その旨を通知する文書が交付されます。


医療受給者証の有効期間は、原則として申請日から1年以内で都道府県などが定める期間です。1年ごとに更新の申請が必要となります。



まとめ ~長い治療期間を乗り切るために~


「小児慢性特定疾病」の医療費助成制度は、慢性疾患を抱える子どもとその家族をサポートするための制度です。


対象となる疾患のお子さんを持つご家族は、長期におよぶであろう治療期間を乗りきっていくために制度をしっかりと活用してください



著者情報

治療ノート編集部
治療ノート編集部です。患者さんが知っておくべき、有益な医療情報を随時お届けします。みなさまからのご意見やご要望お待ちしております。

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