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喘息予防や発作にアロマテラピー? 精油を正しく選ぶ

喘息は、幼少期に発症して青年期まで続くことがあります。喘息治療には、ステロイドを使った吸入など薬物治療が中心でした。 しかし、症状緩和や発作予防策として、喘息患者を抱える家族には、民間療法が頼みの綱です。発作で苦しむ様子を見るのは、大変心が痛みますよね。 民間療法の1つとして、アロマテラピーが喘息を楽にするとの説があります。果たしてどのような効果が得られるのか、使用において注意すべきことは何かなど、今回は喘息緩和を促すアロマテラピーについて詳しくご紹介します。正しく使用するためにも、この記事を参考にしてみてください。

掲載日:2016年12月05日

喘息予防や発作にアロマテラピー? 精油を正しく選ぶ


喘息は年々増加傾向


喘息はアレルギー疾患に分類される場合があります。ハウスダストなどが誘因となっている背景もあり、その患者数は年々増加傾向です。


喘息患者の小児でおよそ90%、大人でおよそ70%にアレルギー反応があったと報告がなされています。


喘息は、大気汚染・ウイルス・遺伝的要因も関連しているようです。遺伝的要因も関連しているようです。


しかし、ストレスなどが引き金となって、自律神経の乱れによる喘息も指摘されています。まず、喘息とはどのような病気なのかをご理解いただきたいと思います。




喘息は大きく分けて2種類


小児喘息と気管支喘息があります。


小児喘息は発症年齢が2〜3歳に集中し、成長とともに70%が自然治癒するのが、小児喘息の特徴です。


気管支喘息は成人がかかる喘息で、急速な気管支狭窄による発作が起こり、最悪の場合は喘息死に至ることもあります。


気管支狭窄は自然治癒する場合があるものの、慢性気管支炎や心疾患といった重篤な症状へ進む場合もあるため、おかしいなと感じたらすぐに適切な治療を受けることをおすすめします。


小児喘息と気管支喘息で共通しているのは、夜から明け方に発作が起こりやすいことです。横になるより、起きて座る姿勢が気道の確保がなされて楽になります。


喘息は原因別にさらに分類され、ハウスダストや食物といったアレルゲンが起因するアレルギー型と、原因が特定できない非アレルギー型にわかれます。アレルギーとは異なる環境因子や生活習慣などが原因で発症した場合、非アレルゲン型と診断されます。


診断には、血液検査・レントゲン・呼吸器機能検査を含め、6,000円前後の費用がかかります。血液検査ではアレルゲンの特定が可能です。アレルギー型か否かの診断基準となります。




喘息の症状とは? 


喘息患者数は1960年代に日本の人口の約1%でしたが、2003年の調査では成人の6〜10%に達しているとの報告もあります。


しかし身近な病名となっている反面、その苦しさや危機感について、十分な理解が得られていないのが現状です。


なぜなら、病名は知っていても、突発的に起こる発作や緊急時の対処法を知らない方が、圧倒的に多いためでしょう。


主な症状としては、次のようなものが挙げられます。



●気管支や気道の炎症による突発的な発作
●咳と痰
●息苦しさ
●呼吸困難
●ゼーゼー・ヒューヒューといった笛声喘鳴



喘息発作は息苦しく、眠れなくなる場合もあります。


放置してしまうと気道炎症が進行し、発作の回数が増えていき、重症化しやすくなります。


別の疾患へ進行する危険性も、視野に入れ、適切な医療を受けなければなりません。




喘息を発症する原因や刺激となり得るものを知っておこう


小児は抵抗力が弱いため、わずかな刺激でも喘息になり得ます。ハウスダスト・花粉・カビ・ペットの被毛が刺激となって喘息を誘発する可能性もあるでしょう。この場合、アレルギー型と診断されます。


成人の場合、ストレス・過労・気圧変動といった環境因子や体質が誘発する現代病としての側面もあり、喫煙習慣・感染症への罹患なども引き金となります。これらは非アレルゲン型に該当します。


特に、喫煙者は喘息発症リスクが高く、禁煙と適切な治療が、喘息発作を抑える手段となります。


鎮痛剤など薬物によるアスピリン喘息と呼ばれるものもあります。ピリン系薬剤にアレルギー反応を示す場合、注意が必要です。


食物アレルギーがある方は、アレルゲンとなる食物の特定が治療における最優先課題です。



喘息は自然治癒しないのか? 現在の治療方法は投薬治療が主流


喘息は、小児の場合は成長するにつれ、緩和していくことが多いです。思春期を迎える頃には70〜80%の患者が自然治癒されていく傾向にあります。


一方で、もともとアレルギーを持つ喘息患者が多いため、成人になってからアレルゲンとの接触により、再発する症例が半数を占めます。


現在の治療方法は、ステロイド吸入薬が主流です。喘息治療薬の種類をご紹介します。


●ステロイド吸入薬

最も強い抗炎症作用がある副腎皮質ステロイドで、直接吸入して使用する薬です。


●抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬

アレルギー症状を緩和します。


●アドレナリンβ2受容体

抗炎症作用と気管支拡張作用があります。


●去痰薬

痰を鎮める作用があります。


現在は対症療法を行い、発作予防が大切です。


アレルギー型喘息は、アレルゲンを徹底除去し、治癒に最適な環境を整えましょう。




アロマテラピーが喘息の症状を和らげることができるのか? 


アロマテラピーは、植物から抽出した天然の精油を使い、精神安定作用がある芳香療法です。


香りによるリラクゼーション効果があるとともに、穏やかな薬効が期待できるとされています。精油の香りは嗅覚を通じて大脳辺縁系に作用し、自律神経・内分泌・免疫機能を司る視床下部の脳下垂体を刺激します。


喘息を治癒する薬のような効果はないものの、心身のバランスを整える効果が期待できるでしょう。


吸い込んだ成分が肺に取り込まれ、血液とともに全身へ行き渡ります。皮膚からも吸収されます。精油の中には抗炎症作用や去痰作用が期待できるものがあり、喘息症状緩和に役立つでしょう。




喘息の緩和にアロマテラピーを取り入れる際の注意点は? 



アロマテラピーは、安全に配慮して使用することが大切です。


重症患者や体質に合わない場合は、かえって症状がひどくなる傾向があります。また、必ず100%天然の精油を使用し、化学物質が配合されていないことを確認してください。


小児や喘息を患う妊婦には、精油の使用はできるだけ避けた方が無難です。


天然の精油であれ刺激が強く、精油の効果が強く現れることがあり、気分が悪くなるなど身体的な負担が大きいでしょう。


使う場合は、キャリアオイル(植物油)で希釈した精油を、ディフューザー(香りを拡散するための器具)で芳香浴として楽しんでみてください。


不安な場合は、医師に相談しましょう。




喘息の症状改善に効果がある精油の種類を覚えておこう! 


精油は植物から抽出した成分を凝縮したもので、ハーブや花などさまざまな種類があります。


それぞれ効果効能に違いがあり、正しい選択をしないとかえって発作を起こしかねません。


そのため、喘息の症状改善にアロマテラピーを取り入れたい方は、喘息に合う精油と効果について覚えておくことが大切です。


●フランキンセンス

柑橘系の香り。抗菌作用・呼吸器疾患に効果があり、咳を鎮めます。喘息に最適です。


●ティートゥリー

抗菌作用があり、免疫力を高めます。


●ミルラ

没薬と呼ばれ、古くから愛用されています。呼吸器疾患・感染症対策として有効で、去痰効果も期待できます。


●ペパーミント

爽快な香りが特徴。心身をリフレッシュし、呼吸器疾患を和らげます。すっきりした香りが気管支トラブルの改善に最適です。


●サイプレス

森林浴を再現した香り。免疫機能向上とともに、咳と喘息を和らげます。


●ベイゾイン

別名:安息香。甘い香りが特徴。呼吸を安定させる作用があります。


代表的な精油をご紹介しました。


精油はブレンドして使うことも可能ですが、香りが心地よいと感じるブレンドを意識しましょう。


キャリアオイル・ホホバオイルで希釈し、原液での使用は避けてください。



大学でもラベンダー精油の抗アレルギー作用を科学的に証明


岡山大学では、マウス喘息モデルにラベンダー精油を嗅がせることで、喘息症状が軽減するかという研究を行い、その抗アレルギー作用を証明する論文が発表されました。


ラベンダー精油の中でも、効果を発揮している成分を特定することで、他にも抗アレルギー作用のある精油を見つけることができるかもしれないとのこと。今後の研究に期待したいですね。


ただし、今回はマウスを使用した研究であったため、さらに人に対する作用を知る研究を進めていくことの必要性を補足として掲げています。


また、精油は誰でも気軽に手にすることができますが、多くの揮発性有機化合物を含むため、十分注意する必要があるとの注意も促しています。



まとめ


喘息発作は、患者によって死に直結する場合もあり、周囲で看護する家族も不安と何もできないもどかしさでいっぱいになると思います。


医師の処方薬をきちんと服用しながら、自宅でも対策や予防ができないか思案を巡らすことでしょう。


まず、アレルゲン除去が大切です。アロマテラピーでの症状緩和や予防ができる説もあり、使用する上での注意点や正しい精油選びが、とても重要になります。


安全な使い方を覚え、使用前は医師に相談するようにしてください。


喘息発作はとても辛く、長い闘病生活を余儀なくされます。きちんとした知識を持つことで、症状緩和にも役立つでしょう。



参考資料:

講談社刊 くすりの地図帳、病気の地図帳、からだの地図帳

宝島社 別冊宝島「人体大図鑑」


参考情報:

アロマセラピーによる喘息症状のコントロール(IMSI TIMES)

http://www.imsitimes.com/media/media_13.html

マウス喘息モデルでラベンダー精油の抗アレルギー作用を科学的に証明(岡山大学)

http://www.imsitimes.com/media/media_13.html



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治療ノート編集部
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