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大切な人のうつ病のために、あなたができること

家族、恋人、大切な人がうつ病で苦しむ様子を見て、何とかしてあげたい、何かしてあげたい、そんな風に思うのは自然な気持ちなのかも知れません。しかし、うつ病はとても複雑で難しい病。サポートをする私たちにもうつ病に関する知識と、支え方を知る必要があります。今回はうつ病治療の流れを知りながら、それぞれのステージでどんなサポートができるかを一緒に考えていきましょう。

掲載日:2017年03月13日

大切な人のうつ病のために、あなたができること


1.大切な人の変化に気づけるのはあなたかも知れません


日常生活での変化を見つける


うつ病と聞くと、どんなイメージを持ちますか? 


落ち込む、やる気が出ない、籠もりがちになるといったものが一般的かも知れませんが、うつ病はとても複雑で様々な症状を呈します。


眠れない、頭痛、体がしびれる、動悸がするなど、他の病気を疑うような症状の方が強く出ることもあります。


家族の様子を見ていて日課にしていた何かをしなくなった、家が散らかるようになった、食欲のない日が続く、すぐイライラするようになったという急な変化があれば要注意です。



YES・NOで答えられる質問をしてみる


最近元気ないんじゃない? とうつ病の患者さんに聞いてしまうと、患者さん自身が周りに心配をかけてはいけないともっとがんばってしまう可能性があります。


うつ病は体と心の両方に症状がでるのが特徴的です。まずこれを頭において、様子が変わった人にはYESかNOで答えられる質問を投げかけてみましょう。


【質問の一例】
● 最近ちゃんと寝られている?
● 食欲はちゃんとある?
● 体はだるくない?



一般的なうつ病と真逆の症状が出てしまうことも


落ち込んだ気持ちが戻らない、寝られない、食欲がないなどの症状が見られるうつ病ですが、それらとは真逆の症状が出てしまう場合もあります。


寝られないのではなく"起きられない"から休みの日は一日中寝ている、食欲がないのではなく"暴飲暴食"、落ち込んでいるのではなく"イライラ・ソワソワ"する。


一見するとうつ病とは結びつきませんが、家族の様子がおかしいと感じたら、上記のように体の症状を質問してみることをおすすめします。




2.治療を始めるためにあなたができること


大切な人がうつ病治療をはじめるにあたり、サポートするあなたにもできることがあります。


うつ病を患っている本人は状態にも寄りますが判断能力が落ちていることがあるので、「病院に行く」というはじめの一歩がなかなか踏み出せない場合も。


こんな病院を見つけたけれど、明後日行ってみない? など、具体的な日時と場所を示しながらナビゲーターになるような気持ちではじめてみましょう。また、病院に付き添うことで、本人の不安を和らげられることもあります。




3.治療中にあなたがしてあげられること



薬について知識を付ける


うつ病の薬は風邪薬や痛み止めなどと違ってすぐに効果が出る薬ではありません。


規則正しく、気長に、医師の処方通りに服薬していくことが一番大切です。服薬期間は半年から数年におよぶ人もいて、その間精神科医は様々な薬を組み合わせて、患者さんに適した薬の種類・量を見つけていきます。


本人と同様に、サポートする側も薬の増減に一喜一憂せず、大きく構えることが大切です。患者さんは時に自己判断で服薬を中止したり、薬の量を減らしたりしてしまいがちですがそれは絶対に避けるべきこと。サポート側としても患者さんの自己判断にSTOPをかけられるようにしておきたいものです。


また、うつ病の治療に使用される薬は様々な副作用が現れます。一過性の副作用もありますが、気になることはどんどん医師に質問していくべきです。



規則正しく環境を整えていく


うつ病治療は、服薬と平行して患者さんの周りの環境を整え、休息することがとても大切です。休職、入院などに当たっては家族のサポートが大きな力になります。


食事、掃除、洗濯、時には子育てなどをサポートして上げることで、本人が治療に専念できる環境を作り出す、今は休んでほしい、休んでいいんだよというメッセージが患者さんたちの負担減につながります。


本人の回復状況にもよりますが治療が進んでくると、朝に起床し、日中は可能な範囲で体を動かし、夜に就寝するという規則正しい生活リズムが重要になってきます。回復期のサポートでもできることはたくさんありそうですね。




4.本人の復職の際に気をつけたいこと


うつ病の症状が落ち着いてくると、本人が仕事を持っている場合は復職を焦ってしまいがちですが、そんなときも周りは焦らずどっしりと構えていたいもの。


無理せず身だしなみから整えたり、規則正しい生活を守ったり、治療の終了期に起こりがちな症状の波を見守り、本人が服薬に関して指示通り続けられるようにサポートしていくことができたらいいですね。




最後に、どうしても伝えたいこと


原因にとらわれないで


もっと話を聞いてあげていれば・あの時こういう行動をとっていれば…、などうつ病になってしまった人を前に原因探しをしてしまうことがあるかもしれませんが、原因にとらわれすぎないでください。


うつ病の原因は本当にさまざま、何か一つに起因するものではない場合が多いですし、それを排除したからといってすぐに治る病気ではありません。大切なのは、原因よりもこれからどうしていくかということです。



共倒れしないで


うつ病を患っている本人が辛いのはもちろんですが、サポートする側も患者さんの気持ちやその様子に引きずられてしまい、心身ともに疲れ果ててしまうことがあります。


期待をしすぎて思うように得られない治療効果にがっかりしたり、年単位で続くサポートに疲弊しきってしまうなど、心配は尽きません。


症状改善を過度に期待せず、長い目線を持って上手につき合っていくことが大切です。


うつ病を支える人たちのための家族会も、現在全ての都道府県にあり、その数は約1600にのぼります(「みんなねっと」より)。


そのような家族会に参加し、うつ病のサポートをしている自分と同じ境遇の人と話をしてみることで変わることもあるかも知れません。


都道府県連合会一覧(みんなねっと)

http://seishinhoken.jp/profile/local



参考情報:

家族会について(みんなねっと)

http://seishinhoken.jp/profile/families

都道府県連合会一覧(みんなねっと)

http://seishinhoken.jp/profile/local


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著者情報

治療ノート編集部
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