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抗うつ剤のSSRI、SNRI、NaSSA、それぞれの特徴は? 新しいSSRI「レクサプロ」の効果について

抗うつ剤の「SSRI」はセロトニンを増やすために、その“再取り込み”を阻害して症状を抑えるというお薬です。その基本作用や「SNRI」「NaSSA」との違い、そして新しいSSRIである「レクサプロ」(エスシタロプラム)について解説します。また、抗うつ剤を服用中の方にはとても重要な話題として、最近厳しくなってきた抗うつ剤に関する処方規制に関してもあわせてご紹介。気付かないうちに複数の病院で抗うつ剤や睡眠薬をもらっていませんか?

抗うつ剤のSSRI、SNRI、NaSSA、それぞれの特徴は? 新しいSSRI「レクサプロ」の効果について


SSRI、SNRI、NaSSA、それぞれの特徴は?


SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

英語の「Selective Serotonin Reuptake Inhibitors」の頭文字をとって「SSRI」と呼ばれています。セロトニンは通常、“再取り込み”という作用でどんどん減っていきますが、再取り込みされると使えるはずのセロトニンがなくなってしまいうつ症状があらわれると考えられています。SSRIはこの再取り込みを阻害することによって、使えるセロトニンの量を増やし、症状を安定させます。セロトニンだけに的を絞って働くようにできているので“選択的”という名称になっています。



SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)

名前の通り、セロトニンとノルアドレナリンに対する薬です。SSRIとは違い、セロトニンだけでなく、ノルアドレナリンの再取り込みの邪魔もします。ノルアドレナリンが増えると、交換神経に対する刺激が強くなります。SSRIと比べて、興奮や不眠などの副作用が出やすいのは、このためです。



NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)

SNRIやSSRIと違い、ノルアドレナリンやセロトニンが出てくる量そのものを増やします。また5-HTというセロトニンの受容体の一部を遮断するため、吐き気の副作用はSSRIよりも弱くなっています。


参考:抗うつ剤にはどんな種類があるの? それぞれの特徴と副作用について

https://www.c-notes.jp/articles/342




新しいSSRI「レクサプロ」のメリットは?


「レクサプロ(一般名:エスシタロプラム)」はSSRIの中では今のところいちばん新しいお薬で、2011年に新薬として販売が開始されました。


SSRIという種類の薬は、セロトニンを増やすためにセロトニンの“再取り込み”を阻害するものでした。この再取り込みの場所をトランスポーターといいます。今までのSSRIというものは、このトランスポーターの内のプライマリーサイトという場所にのみ作用します。新しいSSRIであるレクサプロは、プライマリーサイトとアロステリックサイト、という場所に作用するのです。


つまり、今までのSSRIは作用の箇所がひとつだったのに対し、レクサプロは2ヶ所に作用します。このためレクサプロは今までのSSRIよりも効果の持続時間が長く、効果があらわれるのも比較的早くなったのです


比較的副作用が少なく、効果の持続時間も長いことから、お仕事をしながらうつ病を治療したいとお考えの方にはおすすめのお薬といえるでしょう。


一方で「レクサプロは新しい薬でジェネリックがなく、治療費が高く、生活費に困りました」との声も。服用の際は医師によくご相談のうえ、自分の症状・状況にあったお薬をチョイスしてくださいね(治療費が高額になってしまう場合は自立支援医療制度などの活用するのもよいでしょう)。下記のレクサプロの体験談もあわせて参考にしてください。


「レクサプロは抗うつ剤でも新しい薬で、他の薬よりも副作用が少なく、また効果も出やすいということで服用を始めました。きちんと薬を服用している間は心が元気であることが体感できます。薬を止めたい時の離脱症状が気になることころです」(うつ病/20代女性)


「飲み始めて3日くらいで気持ちが楽になりました。1か月くらいで体も楽になり、胸のつかえがなくなりました/食事がとてもおいしく感じるようになり、体重が3か月で10kg増え体が重かったです」(うつ病/30代女性)


「2013年2月からレクサプロ10mgを1日1回飲むようになりました。レクサプロは抗うつ薬の中でも比較的副作用が少ない薬だと言われていて、実際に副作用を感じたのは飲み始めて数日間だけだったので良い治療法だったと思います」(うつ病/20代男性)




抗うつ剤の多剤処方が禁止に?


いや、正確には禁止ではなく、多剤処方が「規制」されることになりました。


特に2014年から明確な規制がはじまり、抗うつ剤は3剤までの制限でした。その規制がさらに厳しくなり、2016年の4月1日から、抗うつ薬は2剤までの処方に規制されています。


ただし、これは絶対にこの通りにしなくてはならない、というわけではありません。医師がどうしても必要と判断した場合には例外が認められます。


保険医療機関が1回の処方において、抗不安薬を3種類以上、睡眠薬を3種類以上、抗うつ薬を3種類以上又は抗精神病薬を3種類以上投与(以下「向精神薬多剤投与」という)した場合は、向精神薬多剤投与の状況の報告が必要です。

関東信越厚生労働局のホームページより抜粋


基本的には診療報酬点数が減算されることになり、病院やクリニックは薬を多く処方することによって収益を減らされてしまうのです(これにも例外はありますが)。つまり、病院やクリニックに対して「処方する薬を減らさないと健康保険からお金は出しませんよ」ということを言っているのです。


こうして抗不安薬、睡眠薬、抗うつ薬や抗精神病薬は規制が少しずつ厳しくなってきているのです。


この背景には医療費削減のほかに、薬を多量にもらって不正に使用したり、他人に譲ったりする人を規制する目的もあります。


治療のために薬を飲んでいる人でも、薬を減らされたことで心配になり、いろいろな病院を回って薬をもらおうと考えるかもしれません。しかし、社会保険や国民健康保険など、保険証を発行している機関でお薬の履歴はチェックされています。不正行為で多くの薬をもらおうとすると病院や薬局に通達が来て、いつも通りの薬すら制限されてしまう可能性が高いのです。


薬が減らされて辛いと感じる場合は、必ず医師に相談してください。複数の病院にかかる場合には、その旨を医師に告げ、お薬手帳を持参するようにしてください。


「薬物療法は依存や離脱症状があると聞いていたので、始めは不安でいっぱいでした。医師がきちんと説明をしてくれる人だったので、安心して治療に専念できました。医師との相性も大事だと思います。自分に無理のないやり方を実行することが一番の治療法ではないかと思います」(パニック症/20代女性)



※治療ノートでは「うつ病」に関するお悩みを受け付けています。下記リンクよりお気軽にご相談ください。


https://www.c-notes.jp/diseases/unipolar_depression/discusses



参考情報:

レクサプロ錠10mg(持田製薬株式会社)

http://www.mochida.co.jp/dis/index/lex-h.html


著者情報

治療ノート編集部
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