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1型糖尿病に理解と希望を… 阪神タイガース・岩田投手の闘病を支える揺るがぬ信念とは?

まだ完治につながる治療法が確立されていない「1型糖尿病」。阪神タイガースの岩田稔投手は高校時代に1型糖尿病を発症し、現在も1日4回のインスリン注射を打ちながらプロ野球界の第一線で活躍されています。その岩田選手が半生を振り返りながら、1型糖尿病を抱える子供たちやご家族の希望になってほしいとの想いで自伝本『やらな、しゃーない! 1型糖尿病と不屈の左腕』を上梓。その読みどころは…?

掲載日:2016年12月05日

1型糖尿病に理解と希望を… 阪神タイガース・岩田投手の闘病を支える揺るがぬ信念とは?


1型糖尿病と闘いながらプロ野球選手に


原因がわからず、しかも完治につながる治療法が確立されていない不治の病=1型糖尿病


1型糖尿病患者は糖尿病患者全体の1~3%の割合でしかないことから病気に対する世間の認知度は低く、また生活習慣の乱れが主な原因となる大多数の2型糖尿病と混同され、偏見や差別に基づく悲しい事件も後を絶ちません。(※2型も一部遺伝が関連しており、肥満だけが原因ではありません。)


下記のように、治療ノートにも1型糖尿病のお子さんを持つご両親からの体験談が寄せられています。


1型糖尿病の治療体験談

2型の糖尿病とは違い、インスリン治療が必須となるので医師から告げられた時のショックは計り知れないと思う。また、1型は若い人が発症しやすいようで、友人も幼児から小、中、高校生と多くいる。

日々のインスリン注射やポンプの管理は本当に大変だし、人の目も気になると思うが、「目が悪い人が眼鏡をかけるのと同じ」だと思っている。運動も大切だし食事の管理も大切だと思う。


しかし、インスリンを打てば食べたいものを食べ、やりたい運動もできる。現に野球選手やサッカー選手でも1型の人がいる。病気というより、個性だと思っている。(ご家族からのご投稿)

https://www.c-notes.jp/diseases/diabetes/experiences/2254

阪神タイガースの先発投手として、プロ野球という舞台で活躍する岩田稔選手もまた、大阪桐蔭高校2年生の冬、1型糖尿病を発病されたひとりです。


高校卒業後は社会人野球に進むことが決まっていたものの、病気が原因で内定が取り消される非情な経験も…。


しかし、その悔しさをバネに病気と向き合い続け、大学卒業後に阪神タイガースに入団。第2回WBC(2009年)、日米野球(2014年)では日本代表にも選出され、1日4回のインスリン注射を打ちながら一線級の投手として活躍しています。




「僕を通じて多くの方に1型糖尿病について知ってほしい」


本書は、タイトルどおり「やらな、しゃーない!」という前向きな気持ちで、諦めずに夢を叶えた岩田選手の半生を振り返りながら1型糖尿病という病気について知っていただくと同時に、同じ病気を抱える子どもたちやご家族の希望にもなってほしいという想いで書かれました。


そう、これは阪神タイガース入団の記者会見で岩田が語った希望――「1型糖尿病の子どもたちの希望の星になりたい」が、書籍という形で具現化されたものなのです。インタビューでも、1型糖尿病と闘う子供たちへの想いが語られていました。


「病気を公表したのは、別に同情してほしいからじゃないですよ。僕自身、成績を病気のせいにしたことは一度もありません。1型糖尿病はインスリン注射さえきちんと打っていれば、条件はほかの選手と変わらないですから。

ただ、表舞台に出る仕事をしている僕が発信すれば、病気の認知度が上がって、1型の子どもたちが偏見を持たれることも減るだろうと思って」

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48171?page=3


また、岩田選手は2009年から自身が1勝をあげるごとに10万円を「1型糖尿病研究基金」に寄付されています。


2011年には1型糖尿病患者の支援プロジェクト「IWATA PROJECT 21」も発足。啓発活動にくわえ、同じ病に悩む患者さんやそのご家族との交流も行っています。こういった岩田選手の活動が、同じ境遇の方々にとって、どれほど励みになっているか、想像に難くないですよね。


「1型の患者は必ずインスリン注射を打たないといけないんですけど、まわりから『クスリやってんのか』とか冷やかされるのがイヤで、トイレに行って隠れて打ってる子もいるんですよ。

僕も、2型糖尿病(生活習慣病から来る糖尿病)と間違えられて『不摂生ちゃうんか?』っていまだに言われたりしますしね。だから僕は人前でも堂々と打つようにしてるんです。

偏見や差別をなくすためにも、まだ自分にはやらなきゃいけないことがたくさんあると思っています」

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48171?page=3



『やらな、しゃーない! 1型糖尿病と不屈の左腕』では、10年間のプロ野球生活でのエピソードを通じ、知られざる苦悩や成功の裏側、これからの目標など、野球人・岩田稔についても率直な想いが綴られています。ファンのみならず、ぜひご一読いただきたい一冊です。


タレント・千秋さんの推薦コメント
病気を個性のひとつに頑張る岩田投手は本当にかっこいい。



【書籍情報】


『やらな、しゃーない! 1型糖尿病と不屈の左腕』

著:岩田 稔

発売日:2016年3月25日(金)

定価:1300円+税

発行:株式会社KADOKAWA




【もくじ】

はじめに

第1章 絶望と反骨心

「もう、野球できへんな……」/1週間で8㎏減――瘦せ細る体/ビル・ガリクソン師匠/チームメイトとのケンカ/遠かった甲子園/追い打ちをかける絶望/「もし病気になっていなかったら――」


第2章 不屈

生粋の負けず嫌い/愛と試練に満ちた少年野球時代/覚悟と猛特訓のシニアリーグ時代/「見返してやる!」/1型糖尿病患者の星・大村詠一くんの影響/「総合関関戦」完封勝利がくれた自信/初めての左肘手術/エースとは――糸井嘉男さんとの投げ合い/転機/7回1安打無失点のリベンジ劇/夢を切り拓いた151㎞/「ワンチャンスかもしれへん」


第3章 1型糖尿病とともに生きる

阪神タイガースを選んだ理由/1型糖尿病とは?/インスリン注射について/血糖値コントロールの重要性/救急搬送された高知の夜/食生活もコントロール/注射は堂々と!/周囲の理解とサポートがなければ/「目が悪い人がコンタクトレンズを入れるのと同じ」


第4章 天と地

阪神ファンからの引退勧告/恩人・遠山奬志コーチ/新球・ツーシーム/初勝利からシーズン10勝/2009年WBC世界一の代償/「曲がったままで」――決意の左肘手術/こだわりの「動くストレート」/杉内俊哉さんの教え/涙の復活――チアブレスに魂を込めて/〝ムエンゴ〟について/理想のスライダーと再起に導いた数㎝の修正/復活! 2度目の侍ジャパン


第5章 想い

1型糖尿病の根治を願って/夢を、あきめないで/家族の支え/阪神の恩師と仲間/大目標は山本昌さんばりの長寿!/極めるべき投球スタイル/新しい試み

おわりに



【著者プロフィール】

岩田 稔(いわた・みのる)

1983年10月31日、大阪府守口市生まれ。大阪桐蔭高校2年生の秋よりエースとして活躍し、同年秋季大阪府大会で準優勝、近畿大会でベスト8。関西大学に進学し、速球と多彩な変化球が評価され、2005年に希望入団枠で阪神タイガースに入団。3年目の2008年より1軍のローテーション投手として定着し、2015年現在も先発投手として活躍中。2009年WBC、2014年日米野球では日本代表にも選出された。高校2年生で発病した1型糖尿病の啓発と根治のために、患者の子どもたちとの交流、「1型糖尿病研究基金」への寄付など、社会貢献活動やファンサービス活動に積極的に取り組んでいる。2013年、野球人として優れた見識をもつ選手を表彰する阪神タイガースの顕彰・若林忠志賞を受賞した。



体験談のご紹介、関連ページ


治療ノートには、1型糖尿病を体験された方からお話が寄せられています。一例ご紹介します。


治療開始(初診日)からおよそ4か月ほど前から痩せはじめ陰部がかゆくなり、体もだるくなり3月の終わりには10キロやせ、朝方にこむら返りを起こすようになりました。

階段を上がるにも力が入らず病院で糖尿病と診断されました。はじめは2型糖尿病の治療で飲み薬を処方されましたが効かず血糖値も300~500でした。精密検査で1型と分かりインシュリンだけの治療になりました。(50代女性)


https://www.c-notes.jp/diseases/diabetes/experiences/5440


またこちらより、1型糖尿病関連のページをご覧いただけます。

治療ノート、「1型糖尿病」関連ページ



参考情報:

やらな、しゃーない! 1型糖尿病と不屈の左腕(KADOKAWA)

http://www.kadokawa.co.jp/product/321510000738/


著者情報

治療ノート編集部
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