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わたしは乳がんになりやすい…?知っておきたい乳がんと生活習慣の関係について

女優の南果歩さん(52)が人間ドックで乳がんが発覚し、手術を受けられたというニュースが先日巷を賑わせました。「ひょっとしたら、わたしも…?」と、不安になった方も多いのではないでしょうか? 乳がんの罹りやすさには、遺伝の関与も強いのですが、生活習慣も一定の役割を果たしています。意外と知られていない、でもぜひ知っておきたい乳がんと生活習慣のかかわりについてご紹介します。

掲載日:2016年03月25日

わたしは乳がんになりやすい…?知っておきたい乳がんと生活習慣の関係について


南果歩さん、人間ドックで乳がん発覚! 密かに手術していた


女優の南果歩さんが、3月17日のオフィシャルブログにおいて、人間ドックで乳がんが見つかり、手術をされたことを報告されました。映画出演やトークショーでご活躍のさなか、突然のことで驚かれた方も多かったのではないでしょうか?


ブログによると、南さんは夫の渡辺謙さんが胃がんで入院された際、安心材料のためにと人間ドックを受け、そこで精密検査が必要となり、検査を重ねた結果、乳がんと診断されたのだそうです。南さんはそのときの気持ちをブログで以下のように綴っています。



「まさか、私が」

これがその時の正直な気持ちです。

しかし、人間ドックを偶然受ける機会があった私は幸運なんだ、見つけて頂いたことが奇跡なんだと自分に言い聞かせドラマの収録を終えた後、病院に速やかに体制をとって頂き3月11日に手術を受けました。

しかし早期だったとは言っても、乳癌という病には病巣を取り除いただけでは済まないデリケートな問題を多分に含んでいることを、実際に自身が当事者になって初めて理解しました。

まだまだ乳癌という現実を受け入れるのには時間が必要です。
当然、頭では分かっているはずなのに「命には限りがある」ということを、身を持って知る機会となりました。



かなりショックを受けられたご様子ですが、突然、命の終わりに直結するかもしれないがんという病を宣告されれば、誰でも現実を受け入れるのにはある程度の時間の経過が必要でしょうし、周囲の人々によるサポートも不可欠です。普段は観念的な領域にとどまっているぼんやりとした「死」というものが、突然生々しく姿を現す瞬間でもあり、がんの宣告をきっかけに人生を見つめなおす人も少なくありません。


南さんは3月22日のツイッターで、手術後の病理検査で転移がなく、幸いにも早期がんであったことを報告されました。舞台復帰に向けてヨガを再開されたとのこと(本当によかったですね!)。


テレビ番組「おしゃれイズム」に渡辺謙さんが出演された時、南果歩さんからコメントが寄せられ、渡辺謙さんのサポートについて語っていました。そこで、つらい時でも、「果歩の全てを一生愛す」という夫の謙さんの言葉が支えになったようです。謙さん、テレビでお見かけする通りに素敵な方なんでしょうね。誰しも人生で大変な目にあったとき、家族のサポートが何より励みになるものです。




乳がんって、どんな病気? 罹りやすい年齢は?


日本では今、乳がんが増加の一途を辿っているといわれています。年間で乳がんに罹患する人は89,400人と推計され(2015年、国立がん研究センター調べ)、女性のがん罹患全体の約20%を占めています。


年齢はどうでしょうか? 


乳がんといえば、若い方でもなるというのがTBSのドキュメンタリー『余命1ヶ月の花嫁~乳がんと闘った24歳 最後のメッセージ~』によって衝撃を持って周知されたかと思いますが、実際の罹患年齢の分布は、40代から50代の方が多く、平均年齢57.4歳。南さんはまさに好発年齢の年代ですね。


欧米ではもともと高齢者の乳がんが多いのですが、食生活の欧米化に伴い、日本でも閉経後乳がんが増加傾向にありますので、年齢の高い方でも油断はできません。


乳がんの罹患数、年間89,400人に対して、死亡数は年間13,800人と推計(2015年、国立がん研究センター調べ)、女性のがん死亡全体の約9%を占めています。数字からわかるとおり、乳がんは罹患しても死亡することは比較的少なく、早期発見できればかなりの確率で完治できます。


南さんの受けられた人間ドックに代表される検診は、早期発見のために非常に有効な手段といえます。特に40歳以上の方は、2年に1回、地方自治体が行うマンモグラフィ検診を受けましょう。30歳代以下の若い方には、超音波での検診がおすすめです。


治療に関しては、手術と放射線療法を基本として、必要に応じてホルモン療法や抗がん剤治療を組み合わせます。乳がんにはいくつかのタイプがあり、タイプと進行度に併せて治療を選ぶことになっています。




わたしは乳がんになりやすい? 乳がんの“リスク因子”とは?


あまり知られていないかもしれませんが、実は乳がんになりやすい人、なりにくい人がいます。


「乳がんのなりやすさ」のことを、専門用語で“リスク因子”と言いますが、比較的有名なリスク因子としては、初潮年齢、閉経年齢があります。初潮を早く迎え、閉経が遅いほど乳がんになりやすくなります。


そして、出産していないことや初産が30歳以上であることもリスクを上げると言われています。


また、家族に乳がんや卵巣がんが多い人は、遺伝性乳がんの可能性があり、やはり乳がんになりやすいです(ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんのケースが有名ですね)。


初潮、出産、遺伝… 「どれも自分ではコントロールが難しいことばかりだわ…」と、思われたかもしれません。しかし、ご存知でしょうか? 乳がんにはこれ以外にもリスク因子があり、中には生活の改善でリスクを下げられる場合があるのです。食習慣なども、実は乳がんと密接に関わっているといわれています。以下に、自分で改善可能なリスク因子について書いていきます。



①肥満

閉経前でも閉経後でも、日本人にとって肥満(脂質異常症)は乳がんのリスク因子と考えられています。太っていると、糖尿病や高脂血症になるだけではありません。乳がんにも、痩せている人に比べるとなりやすいのです。肥満かどうかを判断するのに、BMI(Body Mass Index)という指標があるのをご存知でしょうか。


BMI=体重(Kg)/{身長(m)}2


というふうに計算しますが、例えば160cm,55kgの人ですと「21.5」となります。これが30以上になると、閉経前では、標準体重の人に比べてリスクが2.25倍になるという報告があり、国立がん研究センターは、中高年期の女性に、BMIを21から25の間に保つようにすすめています。


バランスの良い食事、適度な運動により、体重を増やし過ぎないことが大切です。特に、脂肪を多く含んだ食事は、乳がんのリスクを上げるのでやめたほうがいいでしょう。



②糖尿病

糖尿病は単独でもリスク因子と考えられています。糖尿病の女性は、そうでない女性に比べて23%発症率が高いという報告があります。くれぐれも糖尿病にならないように、カロリー摂取は控えめにして、定期的に適度な運動を行いましょう。血のつながったご家族に糖尿病の方がいる場合には、より一層気をつけたほうがよいでしょう。



③飲酒

飲酒をすると乳がんになりやすくなると言われています。ではどの程度の量を飲むと危険なのでしょうか。一日量に換算して日本酒1合、ビール大瓶1本程度でもリスクが上昇するという報告がある一方、他にも色々な報告があり一概にいえないようです。ストレスにならない範囲で、お酒は控えめにするといいでしょう。



④喫煙

研究結果が十分とはいえないようですが、喫煙も乳がんのリスクを上げる可能性が示唆されています。乳がんでなくても、肺がんや喉頭がんなど、他のいくつものがんを誘発するといわれていますので、喫煙はしないにこしたことはないでしょう。



⑤授乳

国際的な研究では、授乳期間12ヵ月ごとに4.3%のリスク低下、授乳期間5ヵ月ごとに2%のリスク低下が報告されています。日本の研究でも、授乳期間が長いほどリスクが低下することが示唆されているようです。


昔はミルクによる育児が流行していましたが、近年、栄養や母子の精神的な結びつき、免疫などの観点からも母乳育児が見直され、推奨されています。乳がんにもなりにくくなる可能性があるとのことなので、これから出産を迎えられる方は、ぜひ母乳で我が子を育ててみてはいかがでしょうか?



以上、乳がんと生活習慣の関係について書かせていただきましたが、いかがでしたか? 食生活を整え、適度な運動をして、乳がんになりにくい体質をぜひ手に入れましょう。みなさまの健康維持のために、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。



※治療ノートでは乳がんの体験談を募集しております。闘病中の方のためにも下記リンクよりご投稿よろしくお願い致します。

https://www.c-notes.jp/campaigns/experiences



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治療ノート編集部
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