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精神科医に聞く「不安」とのつきあい方~不安を“治療”するための2つの方法~

病気になったらどうしよう? 何か良くないことが起きてしまったらどうしよう… さまざまな理由で胸の内に浮かび上がる“不安”は、誰しもが持つあたりまえの感情です。多かれ少なかれ誰もが抱くものでありながら、ずっと不安が頭から離れないのは、けっして気分のいいものではありませんよね。では、なぜ人は不安を抱くのか? そのメカニズムや役割、治療法などを精神科医の先生に伺いました。

精神科医に聞く「不安」とのつきあい方~不安を“治療”するための2つの方法~

そもそも「不安」とは何か?


不安とは、例えば「何か悪いことが起こるかも…」といった、漠然とした気がかりのある状態、対象のない恐れの感情です。目に見えるものではないのでとても不明瞭で、口で説明しようとしてもできない場合が多くあります。一般診療科では最も見られる精神症状で、動悸やふるえ、冷や汗やめまいなどさまざまな自律神経症状を伴うことも。


この不安はどんな人にも存在するごく一般的で、自然なもの。では、この感情はいったい何の役立っているのでしょうか?


ひとつには、危機管理のため、です。


不安は身体的に、あるいは社会的に危険が差し迫っている信号とされ、この信号により人はあらかじめ危険を察知し、逆境や災難、困窮などのさまざまなストレスに対して構えることで自身の心を守ったり、ストレスに対する適切な対処行動を取ることができると考えられています。




健全な不安と、病気が疑われる不安の違いは?


健常者の不安は原因が了解可能なものが多く、不安の強さも原因に相応したものとなります。他にも、その不安を我慢できたりストレスがいったん過ぎ去れば気にならないなど長く続かないこともポイントとなります。


では、病的な不安とは何か?


病的な不安は些細な原因で起こり、危険に対する防御反応の強さや持続時間がかなり不釣り合いになります。危険がないときや、そのストレスが驚異と認識されない時にも防御反応が起きてしまう場合などは要注意。著しい機能障害を伴うこともあります。


病的な不安を呈する精神疾患は「不安症」をはじめとして「不安障害」、「強迫神経症」、「心的外傷(PTSD)」、「気分障害」、「自閉症」など広範囲でとても多様です。そのほか、身体疾患と呼ばれる体に起きる病気でも糖尿病などの慢性的なものや、がんなどの予後に死を連想しうる疾患などでも生じます。また副作用のひとつとして不安を生じる薬なども存在します。


これらを念頭に、自分の不安についてチェックしてみることをおすすめします。



不安障害の体験談

仕事上のストレスにより帰宅後の深酒と不眠症状が続き、何をしていても心配がつきまとって、ほんの小さな事柄さえも決断することができなくなりました(中略)。

不安と不眠は密接なつながりがあるので、まずはしっかりと不眠症状を改善することが大事だと実感しています
。(40代男性より)


https://www.c-notes.jp/diseases/gad/experiences/5108



自閉症の体験談

不安感が高くて、夜が眠れずにいて、疲れがとれず、どんどん悪循環になっていたので、薬の力を借りて夜はしっかり眠れるようにした方がよいと言われました。(10代以下男性のご家族より)

https://www.c-notes.jp/diseases/autism/experiences/2557




不安を“治療”するための2つの方法


不安に限った話ではありませんが、治療を開始するにあたり、まず精神科の医師として患者さんと行いたいのが治療目標の共有です。患者さん自身が何を問題としているのか、精神科での治療に何を期待するのか、ということが目標設定につながります。
(東京都 30代 精神科医)


治療目標の設定にあたり、身体疾患の治療状況や不安の背景にある社会的要因、アルコールや薬物の利用状況、精神疾患の既往歴なども重要な情報になります。


こうした情報を元に、不安の治療は主に認知行動療法薬物療法の2つを柱に進めていきます。


まずは認知行動療法と呼ばれる、薬を使わない治療法… 例えば不安に対しての考え方などを分析し、捉え方や考え方を変えていくといった治療法です。


それに併せて薬物治療も行います。


不安は脳内のセロトニンやノルアトリンなどの伝達物質が関わっているとされており、抗うつ薬や抗不安薬といった薬物が治療に用いられます。


抗うつ薬は投与初期に嘔気があったり、効果が得られるのに週単位でかかるなどのデメリットはありますが依存性や耐性形成がなく、持続する不安には主剤となることが多いです。


これら薬物治療は、精神科医が患者さんの状態を見ながら細かく処方を行っていきます。体調がよいからといって自分で薬の量を調整したり、服用を中止したりといったことはやめてくださいね。
(東京都40代 精神科医)


今回は“不安というテーマで精神科医の先生にお話を伺いました。


お話の中で特に心に残ったのが、先生の「薬の使い過ぎに注意してください」という言葉。やはり精神症状の悩みは専門である精神科を受診し、複数の精神薬をやみくもに出すのではなくシンプルで適切な処方をしてくれるような、薬を適切に扱うことのできる病院に通ってください、とのことでした。受診の際は、お薬の処方にも気を配ってチェックしてみてください。


参考

現代臨床精神医学改訂第12版/著:大熊輝雄



著者情報

治療ノート編集部
治療ノート編集部です。患者さんが知っておくべき、有益な医療情報を随時お届けします。みなさまからのご意見やご要望お待ちしております。

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  • ほんとに?私はする気ないけど、若いアスペの人は、ハマりそう。- 寒川朝子
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